Scilabで最急降下法 その1

Scilabで何らかの関数 f(x) の最小値(あるいは最大値)を計算することを考えます。関数の値を計算するのが簡単な場合は x の定義域全体で f(x) を計算した後 minmax を使うという方法もあります。しかしながら f(x) の計算にそれなりの時間がかかる場合や f(x, y) といったように引数がたくさんある場合は効率的ではないと思います。

そこで今回は最急降下法のアルゴリズムを利用して f(x) の最小値を求めるということをやってみます。

001_20170507020049254.png

Fig.1: 最急降下法での最小値探索。上が関数f(x)の値、下が微分値f'(x)



最小値を求める関数


さて、実際に最小値を求める関数 f(x) ですが、今回は単純にガウス関数に -1 を掛けたものにします。
\begin{equation}
f(x) = - \frac{1}{\sqrt{2\pi\sigma^2}} \exp \left( -\frac{(x-\mu)^2}{2\sigma^2}\right)
\end{equation}
当然ながら、f(x)が最小になるのは x = μ のときです。

最急降下法


高校の数学で習ったとおり f(x) が最大値や最小値(や極値)をとるときその微分は f'(x) = df(x)/dx = 0 となります。最急降下法は、関数の微分を計算しその傾きが大きいほうへ f'(x)=0 となる x を探すアルゴリズムです。具体的には以下の手続きを繰り返します。
  1. x の初期値 x(0) を決める
  2. f'(x) < ε なら終了
  3. x(k+1) = x(k) - αf'(x(k))
  4. 2.に戻る

実際には α や ε を上手に決めておく必要があります。αは勾配の方向にどの程度進むかを決めるパラメータ(下記Scilabスクリプトではa)で、εは計算の終了条件を決めるパラメータ(下記Scilabスクリプトではerr)です。

Scilabスクリプト


clear;

// *** 一次元ガウス分布 ***
function y = func(x)
mu = 3;
sigma = 1;
y = -1 / sqrt(2*%pi*sigma^2) * exp(-1 * ((x - mu) .^ 2) ./ (2*sigma^2))
// y = cos(x)
endfunction

// *** 数値微分 ***
function y = dfunc(x)
h = 1E-4;
y = (func(x+h) - func(x-h)) ./ (2*h)
endfunction

// *** グラフのプロット ***
X = linspace(0,6);
Y = func(X);
dY = dfunc(X);
subplot(2,1,1);
plot(X, Y);
subplot(2,1,2);
plot(X, dY);

// *** 最小値の計算 ***
// 停止条件
err = 1E-3;
a = 0.5;
// 初期値
x = 1;
y = func(x);
dx = dfunc(x);
subplot(2,1,1);
plot(x, y, ".r");
subplot(2,1,2);
plot(x, dx, ".r");

// *** 最小値の計算 ***
while abs(dx) > err
x = x - a * dx;
dx = dfunc(x);
y = func(x);
subplot(2,1,1);
plot(x, y, ".r");
subplot(2,1,2);
plot(x, dx, ".r");
end

// *** 計算結果 ***
x
subplot(2,1,1);
plot(x, y, "xk");


参考URL




付録


このエントリで使用したファイルを添付します。ファイル名末尾の".txt"を削除して、"_"を"."に変更すれば使えるはずです。(参考:ねがてぃぶろぐの付録)


参考文献/使用機器




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