AkaiKKRのspc計算の入出力フォーマット

AkaiKKR(machikaneyama)は26 August 2015からブロッホスペクトル関数の入出力形式が変更されました。
簡単にバンド図が描けるようになり便利なのですが、一方で、これまでのほうが便利だったケースもありえます。
今回は、これを22 May 2015のバージョンと同じフォーマットに戻す方法について書きます。

入力フォーマットは source/spmain.f でサブルーチン readk を呼び出す際の引数 iread を1に指定します。
出力フォーマットは source/spmain.f でサブルーチン wrtspc を呼び出している行をコメントアウトしてしまい、代わりに22 May 2015で出力をしている部分のソースコードをコピペします。


AkaiKKRのブロッホスペクトル関数


AkaiKKR(machikaneyama)は通常のバンド図を出力する代わりにブロッホスペクトル関数を出力します。cpa2002v009cの22 May 2015までは、計算するk点をすべて手動で入力しなければなりませんでした。そのためAkaiKKRでSrTiO3ペロフスカイトなどではgnuplotでバンド構造をプロットするための補助的なScilabスクリプトを使っています。

これに対して26 Augst 2015では、他の一般的なDFTパッケージで見られるように、特徴的なk点の座標とその分割数を指定することで、バンド図を描くことができるようになりました(参考: AkaiKKRでバンド構造(分散関係))。

便利になった反面、特徴的なk点をつなぐパスに沿った計算以外を行う場合、例えばAkaiKKRで銅と銅亜鉛合金のフェルミ面のような計算はやりにくくなりました。また、それ以外にもこれまで書いたスクリプトを再利用するのにも不便です。
そんな折、26 August 2015のソースコードを編集して、以前の入出力形式に戻す方法を教えていただいたので、今回は、この方法についてまとめます。

入力ファイルの形式


spc計算のためのk点指定方法は source/spmain.f の382行目(ぐらい)にある call readk(vkp,coa,boa,nk1,nk3,nk3x,nkmx,kcrt,25,kblst,korder,3) の最後の引数の3を変更することで変えることができます。引数は1, 2, 3の三種類から選ぶことができ、その内容はsource/readk.fのコメントに書かれています。
c-----------------------------------------------------------------------
c This program read-in the k-points according either format (a),
c (b) or (c).
c
c (a) simply input all the k-point to be calculated.
c
c (b) input k-point corresponding to the Gamma, K, M, etc., with
c the number of devision of the k-mesh between that point and
c the previous point. For example, input data such as
c 0.0 0.0 0.0 0
c 1.0 0.0 0.0 50
c
c means that the line connecting (0, 0, 0) and (1, 0, 0)
c is divided into 50 pieces, and on each grid points
c including both endpoints the Bloch spectrum function
c will be calculated.
c
c (c) input k-point corresponding to the Gamma, K, M, etc., with
c the total number of k-point to be used as the first data.
c For example, input data such as
c 101
c 0.0 0.0 0.0
c 1.0 0.0 0.0
c 1.0 0.5 0.0
c
c means that the line connecting (0, 0, 0), (1, 0, 0), and
c (1, 0.5, 0) is divided into more or less equidistant 100
c pieces, and on each grid points including both endpoints
c the Bloch spectrum function will be calculated.
c
c In all formats, data will be read-in untill any data that
c do not follow the above format be met. Which format should be
c adopted is controled by a parameter iread. If iread=1,
c format (a), iread=2 for (b), and iread=3 for (c)
c All the data shoulbe be given in the unit of 2pi*(1/a, 1/b, 1/c),
c i.e. actual k vector is 2pi*(kx/a, ky/b, kz/c), where a, b, c
c are the lattice constant along x, y, and z direction.
c
c Coded by H. Akai, 4 June 2015, Tokyo
c-----------------------------------------------------------------------

今回は、すべてのk点を手動で指定する(a)に戻すので、最後の引数である iread の3を1に変更します。
c     call readk(vkp,coa,boa,nk1,nk3,nk3x,nkmx,kcrt,25,kblst,korder,3)
call readk(vkp,coa,boa,nk1,nk3,nk3x,nkmx,kcrt,25,kblst,korder,1)


出力ファイルの形式


出力形式の指定は source/wrtspc.f の中で行われますが source/readk.f ほどには、整備されていないようです。このsource/readk.fが追加されたのは26 August 2015からで22 May 2015の段階では、まだsource/wrtspc.fは作成されておらずファイルの出力も source/spmain.f の中で行われています。26 August 2015では wrtspcのサブルーチンは source/spmain.f の735行目(ぐらい)の call wrtspc(spctrl,is,e,mse,kcrt,kblst,nk3,ef) で呼び出されています。そこでこの呼び出しの部分をコメントアウトしてしまい、代わりに22 May 2015の source/spmain.f の else if(ids .eq. 4) then (748行目ぐらい)と endif (784行目ぐらい)の間をコピー&ペーストします。

こうすることによって26 August 2015を使いながら、ブロッホスペクトル関数の入出力を22 May 2015以前の形式にすることができます。

関連エントリ




参考URL




参考文献/使用機器




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