Scilabで床で跳ねるボール

matlab 衝突のシミュレーションで質問された床ではねるボールのシミュレーションをScilabで行いました。

001_2015012510244301d.png
Fig.1: 跳ねるボールのシミュレーション


この問題は、常微分方程式ソルバodeと非線形方程式ソルバfsolveの二つを組み合わせることによってシミュレーションすることができます。


問題設定


高さx0から初速度v0でボールを投げる。ボールは重力加速度gで下方へ引かれ、床に落下する。落下したボールは、反発係数kで上方へ跳ねるとする。

この問題はmatlab 衝突のシミュレーション跳ねるボールのシミュレーションです。今回のエントリでは、この問題をScilabでシミュレーションします。

常微分方程式ソルバ


まず前半部分の放物運動は、常微分方程式ソルバodeを用いて簡単に計算できます。(参考: 常微分方程式タグ)

解くべき連立常微分方程式は以下のようになります。

\frac{\mathrm{d}x}{\mathrm{d}t} = v
\frac{\mathrm{d}v}{\mathrm{d}t} = -g

非線形方程式ソルバ


次に床で跳ねる計算を行います。
床ではねる直前の速度をv-,直後の速度をv+とすると反発係数kを用いて

v+ = - k v-

となります。

前述の常微分方程式を非線形方程式ソルバfsolveを利用して x=0 となる時刻を計算し、それぞれの跳ねるイベントの間の計算を行えば、この問題を解くことができます。

プログラム


結局Scilabスクリプトはball_sce.txtとなりました。

clear;

// *** 計算条件 ***
g = 9.81; // 重力加速度
k = 0.8; // 反発係数
// 時間
ts = 0; // 開始時刻
te = 10; // 終了時刻
// 初期条件
x0 = 10; // 初期位置
v0 = 15; // 初速度

// *** 常微分方程式の定義 ***
function dx = fall(t,x)
dx(1) = x(2); // dx/dt = v
dx(2) = -g; // dv/dt = -g
endfunction

// *** 解くべき非線形方程式 ***
function x = bound(t)
X = ode([x0; v0], ts, t, fall);
x = X(1);
endfunction

// *** メイン ***
// 初期化
tb = ts; // 衝突時刻
X = []; // プロット用の位置と速度
T = []; // プロット用の時間
// 終了時刻まで繰り返し
while tb < te
// 衝突時刻を計算
tb = fsolve(2 * te, bound);
// プロット用の時間ベクトルを作成
if tb > te then
// 終了時刻まで
time = linspace(ts, te);
else
// 衝突時刻まで
time = linspace(ts, tb);
end
T = [T, time];
// プロット用の位置と速度を計算
X = [X, ode([x0; v0], ts, time, fall)];
// 次の繰返しのための初期条件
x0 = 0; // 初期位置
v0 = -k * X(2,$); // 初速度
ts = tb; // 計算開始時刻
end

// *** グラフのプロット ***
// 位置のプロット
subplot(2,1,1);
plot(T, X(1,:),'g');
xgrid(color("gray"));
xlabel("Time");
ylabel("Position");
// 速度のプロット
subplot(2,1,2);
plot(T, X(2,:),'r');
xgrid(color("gray"));
xlabel("Time");
ylabel("Velocity");


関連エントリ




参考URL




付録


このエントリで使用したScilabのシミュレーション用ファイルを添付します。ファイル名末尾の".txt"を削除して、"_"を"."に変更すれば使えるはずです。(参考:ねがてぃぶろぐの付録)


参考文献/使用機器




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