Scilabでデータの補間

Scilabで数値積分:地球深部の密度と圧力では表として与えられているデータの数値積分を行いました。今回は表として与えられているデータの、データとデータの間の値を推定する、データの補間(内挿)の方法について書きます。

001_201311132310181fb.png

Fig.1: PREMの表に載っている地球の外核の密度(青丸)とその補間値(赤線)



Fig.1は、地球の半径1221.5kmから3480kmに位置する「外核」の密度です。
青の丸で示してあるのが、地震波観測から得られた一次元地球内部モデルPREM (Dziewonski and Anderson, 1981)です。PREMの表には半径200kmおきに密度などのデータが記載されています。しかしながら、例えば半径2500kmでの密度の値が知りたいとしても値が書いてありません。
こういうときには、どうすればよいでしょうか?いまの例だと、例えば、2400kmでの値と2600kmでの値が載っているので、平均を取るということも出来ます。

このように2点の間の点の値を2点間を結ぶ直線上の値として計算する方法を線形補間といいます。Scilabで数値積分:地球深部の密度と圧力で積分を計算するときに行ったのも実を言うとこれでした。

赤の実線でプロットされているのがPREMのデータからスプライン曲線で補間(内挿)をおこなったものです。
補間にはinterp1を利用しました。

[yp]=interp1(x, y, xp [, method,[extrapolation]])


x,yが保管される元となるデータでxpが補間したい値です。
xpは単一の数値でも、ベクトルでも大丈夫です。今回の例の様にxpにベクトルを入力するとypもベクトルで返ってきます。
今回の例ではスプライン補間をするため、methodの部分には'spline'を指定します。

補間の種類


Scilabの補間の方法には'spline','linear','nearest'の3種類が指定できます。
これらの違いを示すために3種類のプロットを行ったのがFig.2です。

002_20131113231018937.png

Fig.2: 3種類の補間の違い。スプライン補間(赤)、線形補間(青)、最近接データのプロット(緑)


赤のスプライン補間と青の線形補間はほとんど同じ値を示していますが、よく見るとスプライン補間の曲線のほうが上にt凸な形をしています。

少ないデータ点からグラフを滑らかに書くのには便利ですが、補間曲線の種類によって値が変わってしまうので値自体に過信は禁物です。

clear;
format('e',12);

// *** PREMのテーブルを読み出し ***
X = fscanfMat('PREM.txt');
Radius = 1E3 * X(:,1); // 半径 (m)
Vp = X(:,2); // P波速度 (m/s)
Vs = X(:,3); // S波速度 (m/s)
RHO = 1E3 * X(:,4); // 密度 (g/m^3)
Ks = 1E12 * X(:,5); // 断熱体積弾性率(Pa)
Mu = 1E12 * X(:,6); // 剛性率(Pa)
Nu = 1E12 * X(:,7); //
Pressure = 1E12 * X(:,8); // 圧力(Pa)
Gravity = X(:,9); // 重力加速度 (m/s^2)

// 半径と密度の外核の部分だけ取り出し
OCR = Radius(9:21); // 外核の半径 Outer Core Radius
OCD = RHO(9:21); // 外核の密度 Outer Core Density

// *** 内挿 ***
OCRp = linspace(OCR(1),OCR($));
OCDp = interp1(OCR,OCD,OCRp,'spline');

// *** プロット ***
// 外核全領域のプロット
scf(0);
plot(1E-3 * OCRp, 1E-3 * OCDp,'-r');
plot(1E-3 * Radius(9:21),1E-3 * RHO(9:21),'ob');
ylabel("Density (kg/s^3)");
xlabel("Radius (km)");

// 2300-2700kmの領域のプロット
scf(1);
//xsetech([0,0,0.95,0.95]);
// スプライン曲線による補間
plot(1E-3 * OCRp, 1E-3 * interp1(OCR,OCD,OCRp,'spline'),'-r');
// 線形補間
plot(1E-3 * OCRp, 1E-3 * interp1(OCR,OCD,OCRp,'linear'),'--b');
// 最近接データの値による補間
plot(1E-3 * OCRp, 1E-3 * interp1(OCR,OCD,OCRp,'nearest'),'-.g');
plot(1E-3 * Radius(9:21),1E-3 * RHO(9:21),'ob');
zoom_rect([2300,11050,2700,11350]);
legend(['spline','linear','nearest']);
ylabel("Density (kg/s^3)");
xlabel("Radius (km)");


関連エントリ




参考URL




付録


このエントリで使用したScilabのシミュレーション用ファイルを添付します。ファイル名末尾の".txt"を削除して、"_"を"."に変更すれば使えるはずです。(参考:ねがてぃぶろぐの付録)


参考文献/使用機器




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