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Scilabでコイン投げ

Scilabで楽しむ確率論(PDF)に倣ってコイントスのシミュレーションをScilabを用いて行いました。
その結果、コイントスの確率変数が0.5に収束することが確認できました。また、このときの分布が正規分布になることも確認できました。


001_2013092520034186d.png
Fig.1: 確率変数の収束



確率変数の収束


Scilabで楽しむ確率論(PDF)のコイン投げのシミュレーションを行います。Scilabで乱数の生成で調べたとおりrandは0~1の間の一様乱数を発生させます。

コイントスをしたとき、必ず表か裏が2分の1の確率で出るので、生成された乱数の値が0.5より小さいとき表が出たと考え、表と裏をそれぞれ数値の1と0に対応させると考えます。
k回目のコイントスの結果をXkとすると1回目からn回目の結果を並べた確率変数列{Xk}k=1,2,...nを考えることが出来ます。

ここでŜnを以下のように定義します。

\hat{S}_n = \frac{1}{n}\sum_{k=1}^n X_k

これはn回コインを投げて表が出る「頻度」を表しています。
例えば3回コインを投げて表(1)、裏(0)、裏(0)と出たとします。

\hat{S}_3 = \frac{1}{3}(1 + 0 + 0) = 0.333...

表が出るか裏が出るかはランダムなのでŜnの値もコイントスの結果によって変わります。しかしながらnが大きくなるに従ってŜnが0.5に近づくであろう事は直感的に予想できます。
これをScilabを用いて1000回(n=1000)のコイントスについて実際に計算したものがFig.1です。

実際にn=1000のときŜnが0.5に近くなっていることが確認できます。
このことを確率変数の収束と呼びます。

中心極限定理


次に 『1000回コイントスを行う(n=1000)』 という事を5回繰り返す(m=5)ということを考えます。
その結果がFig.2です。


002_20130925200341118.png
Fig.2: Ŝnのばらつき


それぞれの線のn=1000のときの値は予想通り0.5に近くなってはいますが、全ての結果が完全に0.5になっているわけではなく、値にばらつきがあります。

『n回のコイントス』をm回繰り返したときのŜnのばらつきは正規分布に従うことが知られており、このことを中心極限定理と呼びます。

標準正規分布関数

f(x) = \frac{1}{\sqrt{2 \pi}}\exp \left(-\frac{x^2}{2}\right)

と比較するためにŜnを適切にシフト・スケーリングするとZnが得られます。

Z_n = \frac{n(\hat{S}_n - p)}{\sqrt{np(1-p)}}

n=1000, m=1200 についてZnのヒストグラムを標準正規分布関数と比較したものがFig.3です。


003_20130925200340892.png
Fig.3: Znのヒストグラムと標準正規分布関数


Appendix: 正規分布


LTspiceモンテカルロ解析の定数分布 その2で抵抗器の部品定数の分布は正規分布に従うと書き、秋月電子通商で購入したカーボン抵抗の平均μや分散σ2を求めました。

正規分布の確率密度関数は以下のように書くことが出来ます。

f(x) = \frac{1}{\sqrt{2 \pi \sigma^2}}\exp \left(-\frac{(x - \mu)^2}{2 \sigma^2}\right)

この正規分布をN(μ,σ2)と書きます。
μ=0,σ2=1のときN(0,1)は特別に標準正規分布と呼ばれます。

f(x) = \frac{1}{\sqrt{2 \pi}}\exp \left(-\frac{x^2}{2}\right)

Scilabで楽しむ確率論(PDF)では「n回のコイントスをN回繰り返す」となっていますが、正規分布N(μ,σ2)と紛らわしいので本エントリでは「n回のコイントスをm回繰り返す」としました。

関連エントリ




参考URL




付録


このエントリで使用したScilabのシミュレーション用ファイルを添付します。ファイル名末尾の".txt"を削除して、"_"を"."に変更すれば使えるはずです。(参考:ねがてぃぶろぐの付録)


参考文献/使用機器




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tag: Scilab モンテカルロ解析 確率論 乱数 

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