LTspiceクイック・スタート

LTspiceのインストールと初期設定でLTspiceのダウンロード、インストール、初期設定の方法を順を追って書きました。
本エントリでは、回路シミュレータの使いどころで紹介した、2石弛張発振回路を例にLTspiceの具体的な使用方法を説明します。

  1. 回路図を描く
  2. 解析条件の設定
  3. 実行(RUN)
  4. 信号のグラフ表示


なお、本エントリ中で紹介する回路図の色設定や抵抗のシンボルは、インストール直後のものと異なっていますが、操作方法には影響ありません。
色の変更方法は、LTspiceの色変更(改訂版)に解説があります。


2石弛張発振回路


回路シミュレータの使いどころでは、LTspiceのシミュレーション例としてトランジスタ2石弛張発振回路のシミュレーションを行いました。


001_20100111052224.png
fig.1a: 実際に製作した弛張発振回路の回路図

003_20100111051422.png
fig.1b: LTspiceシミュレーション用の回路図


この回路は、規模が小さいながらもどういった挙動をするのか想像しにくいといった点、小信号トランジスタ2SC1815/2SA1015や赤色のLEDといった定番部品を使っていると点などはじめての回路シミュレーションにはちょうどよい題材だと思います。

今回は、この回路を題材に実際のシミュレーションの手順を解説します。

LTspiceの起動と設定


最初にLTspiceを起動するとfig.2のようなウインドウが立ち上がります。
LTspiceのインストールと初期設定にまとめた初期設定が終わっていない場合は、先にそちらから済ませます。これは、LTspiceのインストール後、最初の一回だけ行えばよい設定です。


002_20100425043201.png
fig.2: LTspice起動画面


LTspiceの基本操作


LTspiceの基本的な操作は、ウインドウ上部に表示されたアイコンをクリックすることによって行います。
以下に示すのは私が良く使うアイコンの一覧です。

名前アイコン動作説明
New Schematicnew.png回路の新規作成
Runrun.pngシミュレーションの実行
Halthalt.pngシミュレーションの停止
Zoom to rectanglezoom.png拡大
Zoom backunzoom.png縮小
Zoom full extentsfit.png全体を表示
Wirewire.png配線
Groundgnd.pngGND
Label Netlabel.pngラベル
Resistorres.png抵抗
Capacitorcap.pngコンデンサ
InductorL.pngコイル
Diodediode.pngダイオード
Componentcom.pngその他の部品
Movemove.png接続を切って部品を移動
Dragdrag.png接続を維持したまま部品を移動
Textcomment.png
コメントの書き込み
SPICE Directivespicedirective.pngSPICE命令の埋め込み
table.1: 良く使うアイコン


以降では順を追って一連の操作を説明します。

回路図の新規作成


入力する回路図の目標は、前述のfig.1です。
新しい回路図を作成するためには、ウインドウの左上にある新規作成のアイコンnew.pngをクリックします。

部品の選択


部品の選択は、NANDの形をしたコンポーネントのアイコンcom.pngをクリックして立ち上がるウインドウから行います。


003_20100423221007.png
fig.3: コンポーネントの選択ウインドウ


2SC1815や2SA1015といったトランジスタや発光ダイオードは、とりあえず標準のNPNトランジスタとPNPトランジスタ、標準のダイオードを選んでおいてください。後ほど「モデルの選択」の段階で対応するSPICEモデルを呼び出します。
電池や電源の部分は、電圧源(Voltage Source)をあらわすvoltageを選択します。

抵抗(res.png)コンデンサ(cap.png)コイル(L.png)ダイオード(diode.png)などの良く利用する部品は専用のアイコンが存在しているので、そちらから選択することもできます。


004_20100424001653.png
fig.4: 部品の選択後

005_20100424001652.png
fig.5: 部品の配置


配置する部品を選択した状態で、回路図上にカーソルを持っていくとfig.4のようになります。この状態でクリックすると、fig.5のようにその場所に部品が配置されます。

部品の回転・左右反転


部品の回転や反転は、アイコンをクリックする方法もありますが、キーボードから行う方が簡単です。部品を選択後、配置を確定する前に(fig.4)CTRL+Rで部品の回転CTRL+Eで部品の反転ができるので、配置したい向きになったら、クリックして確定します。

配線


鉛筆のアイコン(wire.png)をクリックすると部品の配線モードの切り替わります。接続したい部品の端点(四角くなっているところ)同士を線で結びます。
配線の途中で折り曲げたい場合は、折り曲げたいところでクリックを行います。CTRLキーを押しながらで、斜めの配線を行うことができます。


006_20100424001652.png
fig.6: 配線


部品や配線の削除


間違って配置してしまった部品や配線の削除を行うためには、はさみのアイコン(cut.png)をクリックして、カーソルをはさみの形にします。このはさみでクリックされた部品が削除されます。


007_20100424001652.png
fig.7: 配線の削除


部品の移動:MoveとDrag


配置した部品の移動には、Move()または、Drag()を利用します。

Moveは、部品の接続を切断して部品を移動させます。BSch3Vでいうところのセレクタに相当します。


00A.png
fig.A: Moveは部品の接続を切断


Dragは、部品の接続を維持したまま部品を移動させます。BSch3Vのドラッグに相当します。


00B.png
fig.B: Dragは部品の接続を維持


GNDの配置


回路図中に必ずひとつ以上のGND記号を配置してください。
GNDを配置せずにシミュレーションを実行してもエラーメッセージは出ませんが、シミュレーションはできません。
GNDのアイコン(gnd.png)を選択して回路図上に配置します。

パラメータの設定


部品やGNDの配置・配線が完了したら、続いて抵抗器の抵抗値やコンデンサの容量を指定します。


008_20100425035722.png
fig.8: 抵抗上で右クリック

009_20100425035722.png
fig.9: Resistance[Ω]に220kと入力


指定したい部品の上にマウスカーソルを当てると、fig.8のようにカーソルの形が指の形に変わります。ここで右クリックをするとfig.9のようなウインドウが立ち上がるので、R1には220kとC1には10uを指定します。他にも(特にコンデンサには)たくさんの値の入力項目がありますが、省略してかまいません。

モデルの選択


次にトランジスタや発光ダイオードのモデルの選択を行います。
残念ながらLTspiceには標準で2SC1815などの日本製のトランジスタのモデルが入力されていません。今回は、似たような小信号トランジスタのモデルで代用します。
もちろんLTspiceでは、メーカーのウエブページなどで公開されているSPICEモデルを入力して使うこともできます。


010_20100425035722.png
fig.10: Pick New Transistorをクリック

011_20100425035722.png
fig.11: 2N3904を選択


R1のときと同様にQ1のNPNトランジスタを右クリックすると、fig.10のようなウインドウが立ち上がるので、Pick New Transistorをクリックします。するとfig.11のウインドウが立ち上がるので2N3904を選択します。
同様に2SA1015と赤色LEDも近いモデルを選びます。

日本製デバイス対応するSPICEモデル
2SC18152N3904
2SA10152N3906
赤色LEDQTLP690C
table.2:似たようなSPICEモデル


ラベルの配置


それぞれのノード(同じ配線でつながっている部分)は、特に指定しなければ番号で管理されますが、電圧波形をグラフに表示したいノードにはあらかじめラベルで名前を付けておくと便利です。
今回は、Q1のベースにbase、D1のアノードにanodeというラベルを付けます。

ラベルのアイコン(label.png)をクリックすると、fig.12のようなダイアログが立ち上がるので、付けたい名前を入力します。この例ではbaseと入力しています。
すると、マウスカーソルがラベルの形になるので、ラベルを付けたい位置をクリックして決定します。


012_20100523192448.png
fig.12: ラベル名の入力

013_20100523192448.png
fig.13: ラベルの位置の確定


なお、fig.12のダイアログでPort Type:を変更するとラベルの形を矢印にすることができます。これは回路図を読む人間が分かりやすいようにするためなので、どの形を選んでもシミュレーション結果には影響しません。

解析条件の設定


解析の種類の選択、及び解析の設定をします。
SimulationからEdit Simulation Cmdを選択します(fig.14)。するとfig.15のようなダイアログが立ち上がるので、行いたい解析のタブを選択します。今回は過渡解析なのでTransientです。

過渡解析では、基本的にグラフに表示する開始時間(Time to Start Saving Data)と終了時間(Stop Time)を設定します。今回は0秒から1秒までを表示します。解析条件を回路図上の分かりやすい位置に設置します(fig.16)。


014_20100523192448.png
fig.14: Simulation → Edit Simulation Cmd

015.png
fig.15: 解析種類の選択・設定

016.png
fig.16: 回路図上に解析条件を表示


シミュレーションの実行


以上で、シミュレーションの前段階の設定は終了です。
この状態でRUNアイコン(run.png)をクリックするとfig.17のように表示が回路図ウインドウとグラフウインドウに分割されます。


017.png
fig.17: 実行結果


以降では、回路図ウインドウとグラフウインドウを最大化し、どちらか一方のみを表示しますが、グラフウインドウを閉じてしまわないようにしてさい。閉じてしまった場合は、もう一度RUNを行う必要があります。

グラフ表示


グラフ表示の基本は、回路図上の電流と電圧です。
今回の例では、発光ダイオードに流れる電流、及び、コンデンサC1に充電されている電圧(baseとanodeの間の電位差)をグラフに表示します。

RUNを行った後の回路図上で、素子の端子付近にマウスのカーソルを持っていくと、カーソルの形状が電流プローブのような形に変化します。この状態でクリックをします。
fig.18は、発光ダイオードD1の電流を測ろうとしているところです。


018.png
fig.18: 電流の表示、カーソルが電流プローブの形状になる


電圧も同様に、測りたい部分をクリックすれば、グラフ上に表示されます。
この際、電圧の基準点はGNDになります。

GND以外を基準とした2点間の電圧を測りたい場合は、測りたい2点間でマウスをドラッグします。fig.19では、baseとanodeの間の電圧を測定する場合を示しています。baseでマウスの左ボタンを押し、指を離さないままanodeまでマウスカーソルを移動した後、マウスの左ボタンから指を離すと、baseの電位からanodeの電位を引いた値のグラフが表示されます。


019.png
fig.19: 電位差の表示、2点間をドラッグする


このようにして表示されたグラフがfig.20です。


020.png
fig.20: 表示されたグラフ


グラフウインドウの基本操作


グラフの表示の仕方は色々と変更することができます。
基本的な機能として、グラフを複数のパネルに分割する方法と簡単な演算結果をグラフに表示する方法を書きます。

まずは、コンデンサの電圧と発光ダイオードの電流を別々のパネルに分けて表示する方法です。
Plot SettingsからAdd Plot Paneを選択。あるいは、グラフウインドウ上で右クリック→Add Plot Paneとすると、グラフウインドウに新しいパネルが追加されます。

この状態で、移動したいTraceの名前(今回はV(base,anode))を新しいパネルの上にドラッグします(fig.21-23)。


021.png

022.png

023.png
fig.21-23: ドラッグでパネル間をTraceが移動


次はごく簡単な算術演算結果をグラフに表示する方法です。
先ほど2点間の電位差を表示するために、回路図上でドラッグを行いましたが、2点の電位V(base)とV(anode)を引き算することによっても2点間の電位を表示することができるはずです。

上のパネルに移動した、Traceの名前の部分(V(base,anode)と書いてあるところ)を右クリックするとfig.24のようなウインドウが立ち上がります。そこでEnter an algebraic expression to plot:と書いてあるテキストボックスに表示したい数式を書き込みます。今回はV(base)-V(anode)です。


024.png
fig.24: 数式の入力

025.png
fig.25: 演算結果のグラフ


fig.25が結果です。当然ながらfig.23とおなじ形状のグラフとなります。
この機能は非常にさまざまな応用が利きます。たとえばLTspiceで素子の発熱を見るでは、電圧と電流の掛け算からその素子での消費電力を計算しています。この場合、LTspiceは計算結果の単位も自動的に表示してくれます。

ファイルの保存


最後にファイルの保存、というよりも保存するファイルの種類について。
LTspiceにおいて、重要なファイルは"ASC形式"のもの、"PLT形式"のもの、"RAW形式"のものの3種類です。

基本的に、LTspiceでのファイルの保存はファイルの保存アイコン(save.png)をクリック、あるいは、FileSave(またはSave As)で行います。普通のWindowsプログラムと特に変わったところはありません。
保存されるファイルの種類は、アクティブになっているウインドウの種類によって変わります。

回路図ウインドウがアクティブな状態で保存を行った場合、ASC形式のファイルが保存されます。これは、回路図の接続情報を保存したファイルです。

グラフウインドウがアクティブな状態で保存を行った場合、PLT形式のファイルが保存されます。これは、グラフ上にどの情報を表示するかを保存したファイルです。今回の例では、「C1の両端の電圧と発光ダイオードに流れる電流を別々のパネルに表示する」という情報です。

"RAW形式"のファイルは、計算結果をすべて保存するファイルで、シミュレーションをRUNするときに自動的に保存されます。このため、このファイルは他の二つに比べて大きなファイル容量を持つ場合が多く、また、他の二つがテキスト形式であるのに対して、バイナリ形式となっています。

私のブログでは、しばしばASC形式のファイルとPLT形式のファイルをエントリの付録としてアップロードしています。

例えば、本エントリあるいは回路シミュレータの使いどころの付録の項目には、今回のエントリでシミュレーションしたトランジスタ2石弛張発振回路のASCファイルPLTファイルを公開しています。
relax-osc_asc.txtASCファイルです。ダウンロードした後に、relax-osc.ascという様に名前を変更します。
同様にrelax-osc_plt.txtPLTファイルで、ダウンロードした後にrelax-osc.pltとリネームします。
これら2つのファイルを同じフォルダにおいて、relax-osc.ascをLTspiceでRUNすると、今回試したものと同じシミュレーションができます。

関連エントリ



付録


このエントリで使用したLTspiceのシミュレーション用ファイルを添付します。ファイル名末尾の".txt"を削除して、"_"を"."に変更すれば使えるはずです。


フィードバック



にほんブログ村 その他趣味ブログ 電子工作へ

 ↑ 電子工作ブログランキング参加中です。1クリックお願いします。


コメント・トラックバックも歓迎です。 ↓      


 ↓ この記事が面白かった方は「拍手」をお願いします。


tag: LTspice 

comment

Secret

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Re: 質問になりますが・・・

こんにちは。

すみません。
ご質問やご相談など、お返事を期待されるものは「公開」での書き込みをお願いします。

非公開の書き込み内容を勝手に公開するわけには行きませんし、書き込み内容に触れずにお返事をすることは難しいです。

また、LTspiceのシミュレーションに関するものは、ASCファイルも見せてください。
ASCファイルは普通のテキスト形式なので、LTspiceに標準でインストールされている部品だけで書かれた回路図なら

1.ASCファイルをメモ帳などで開く
2.内容をすべてコピー
3.コメント欄に貼り付け

として頂ければ、確認することができます。
長くなるようでしたら複数のコメントに分割していただいてもかまいません。

要領を得てなくてすいませんでした

回路の質問をした者です.
コメントに質問(回路データ)を書くのは失礼かと思って非公開にしてしまいました.申し訳ありません.
シミュレーションを行った回路は以下のようになります.
Version 4
SHEET 1 1544 680
WIRE 528 64 144 64
WIRE 624 64 528 64
WIRE 752 64 624 64
WIRE 320 80 304 80
WIRE 304 96 304 80
WIRE 304 96 256 96
WIRE 336 96 304 96
WIRE 528 96 528 64
WIRE 528 96 416 96
WIRE 256 112 256 96
WIRE 304 128 304 96
WIRE 144 160 144 144
WIRE 192 160 144 160
WIRE 624 160 624 64
WIRE 752 176 752 64
WIRE 144 208 144 160
WIRE 256 224 256 208
WIRE 304 224 304 192
WIRE 304 224 256 224
WIRE 336 224 304 224
WIRE 528 224 528 96
WIRE 528 224 400 224
WIRE 256 240 256 224
WIRE 144 320 144 272
WIRE 256 320 144 320
WIRE 624 320 624 224
WIRE 624 320 256 320
WIRE 752 320 752 256
WIRE 752 320 624 320
WIRE 624 352 624 320
FLAG 624 352 0
FLAG 144 160 start
FLAG 304 224 start2
FLAG 304 80 Vout
SYMBOL cap 288 128 R0
SYMATTR InstName C1
SYMATTR Value 10p
SYMBOL cap 400 208 R90
WINDOW 0 0 32 VBottom 0
WINDOW 3 32 32 VTop 0
SYMATTR InstName C2
SYMATTR Value 10p
SYMBOL cap 160 272 R180
WINDOW 0 24 64 Left 0
WINDOW 3 24 8 Left 0
SYMATTR InstName C3
SYMATTR Value 0.047u
SYMBOL voltage 752 160 R0
WINDOW 123 0 0 Left 0
WINDOW 39 0 0 Left 0
WINDOW 3 24 34 Left 0
SYMATTR Value 9
SYMATTR InstName V1
SYMBOL npn 192 112 R0
WINDOW 3 21 61 Left 0
SYMATTR Value 2SC1815GR
SYMATTR InstName Q1
SYMBOL cap 608 160 R0
SYMATTR InstName C4
SYMATTR Value 0.1u
SYMBOL ind2 320 112 R270
WINDOW 0 32 56 VTop 0
WINDOW 3 4 56 VBottom 0
SYMATTR InstName L1
SYMATTR Value 0.4u
SYMATTR SpiceLine Rser=0.4
SYMBOL res 128 48 R0
SYMATTR InstName R1
SYMATTR Value 110k
SYMBOL res 240 224 R0
SYMATTR InstName R2
SYMATTR Value 1k
TEXT 96 368 Left 0 !.tran 0 5m 0 1n
TEXT -40 400 Left 0 !.model 2SC1815GR NPN(Is=10f Bf=283 Ikf=3 Nk=1.5 Br=2 Vaf=100 Rc=1.3 Re=50m RB=13 Cjc=5p Vjc=0.2 Mjc=0.2 n+ Cje=12p Vje=0.75 Mje=0.33 Tr=5n Tf=500p Vceo=50 Icrating=150m mfg=TOSHIBA)
TEXT 392 368 Left 0 !.IC V(start)=1V
TEXT 184 464 Left 0 !.options plotwinsize=0

以上のような回路です.
Voutの波形が9Vの電源なのに0~20Vの振幅に
なるのは何故なのかがわからなくて
アドバイスを頂けたらとコメント欄に書かせて
もらいました.
もし宜しければアドバイスをお願いします.

Re: 要領を得てなくてすいませんでした

origenさん、こんにちは。

> コメントに質問(回路データ)を書くのは失礼かと思って
> 非公開にしてしまいました.申し訳ありません.
いえ、お気遣い無く。

さて、ご質問の件ですが、コルピッツ発振回路の発振原理は置いておくとして、20Vと言う振幅に関して、もしも「回路中に電源電圧よりも高い電圧が発生するはずが無い」とお考えでしたら、それは勘違いです。

例えばコイルは、流れる電流が変化すると、電流の時間変化率とコイルのインダクタンスに比例した誘導起電力が発生します。

e = -L * dI/dt
(e:起電力, L:自己インダクタンス, I:電流, t:時間)

Wikipedia - インダクタンス
http://ja.wikipedia.org/wiki/%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%83%80%e3%82%af%e3%82%bf%e3%83%b3%e3%82%b9

たとえば昇圧型スイッチングレギュレータは、この誘導起電力を用いて、入力電源の電圧よりも高い電圧を持つ電源を作ることができます。

今回の回路において、Voutの電圧が電源電圧より高くなる理由は、L1の誘導起電力によるものだと思います。

下の回路図は、定数や結線を変えずに書き直したものです。
http://blog-imgs-31.fc2.com/g/o/m/gomisai/001_20100617004346.png
『VCC→L1→Q1→R2』と直列接続されている部分だけに注目し、Q1を純粋なスイッチと考えると、ONのときはL1に電流が流れる、OFFのときはL2に電流が流れないと言う関係になることが分かります。つまりは『コイルに流れる電流が変化する』という誘導起電力が生じる条件を満たすことになります。

シミュレーションでも、コイルの両端の電圧(赤)と自己誘導から計算される誘導起電力(緑)を比較すると、ちゃんと一致します。
http://blog-imgs-31.fc2.com/g/o/m/gomisai/002_20100617004346.png

Voutの電圧は、電源電圧に上記のコイルの両端の電圧を足したものなので、当然電源電圧よりも高くなります。

と、いう感じでいかがでしょうか?
私は、コルピッツ発振回路の発振原理をきちんと押さえていないので、全く見当外れの事を書いていたらすみません。

このコメント欄を読んでいるほかの読者の方にも有意義だと思うので、最初のコメントを全文引用させていただきます。
> ここでのコメントではないのですが
> LTspiceの使い方に精通されていらっしゃるので
> もし,アドバイスをいただけたらと思って
> 書かせてください.
> 回路図がないことには,イメージが沸かないと思いますが
> 現在,トランジスタとコイル・コンデンサを
> 使ったコルピッツ発振回路の
> シミュレーションを行っています.
> 発振周波数を83MHzとして,電源電圧を9V
> ショック電圧を.icコマンドを使って1V設定しました.
> FFTでスペクトルを見ると,それらしく見えるのですが
> 過渡応答で0~20Vの範囲で発振します.
> なぜ,9Vを超えて発振するのかわかりません.
> このような現象をシミュレーションで確認された
> ことはありますでしょうか?
> 長くなって大変申し訳ありません.

ありがとうございました

早速,検証していただいてありがとうございます.
スイッチング電源などは確かに急激に
跳ね上がりますものね.
どこで,電源の跳ね上がりが落ち着くのか
シミュレーションできる範囲でパラメータを変えて
検討したいと思います.
私自身の使い方に間違えがなさそうで
安心しました.

Re: ありがとうございました

origenさん、こんにちは。

お役に立てたのなら幸いです。
パラメータの変更は、ぜひ試してみるとよいと思います。

回路図中へのコメント

LTspiceの回路図中にコメント(回路の動作、定数等に
説明文を入れたい)したいのですが、可能でしょうか?

Re: 回路図中へのコメント

LTspicemanさん、こんにちは。

英語でよければ簡単です。
この記事の table.1 の下から2番目 Text のアイコンをクリックするとコメントの入力が出来るようになります。

日本語のコメントを入力する機能は、今の所実装されていないようです。

私は試みたことは無いのですが、日本語コメントを入力する裏技的なことをしている人もいるとのことです。
具体的には、下記のURLに示したEAGLE基板に日本語コメントを入力する方法と同じように、ラインで日本語フォントを作って入力するプログラムを組んでいるのだと思います。

EAGLE基板/回路図に日本語を描く
http://www.koka-in.org/~kensyu/handicraft/diary/20071218.html
FC2カウンター
カテゴリ
ユーザータグ

LTspiceAkaiKKRScilabmachikaneyamaKKRPSoCOPアンプPICCPA強磁性モンテカルロ解析常微分方程式トランジスタode状態密度インターフェースDOSPDS5022ecaljスイッチング回路定電流半導体シェルスクリプトレベルシフト乱数HP6632A温度解析ブレッドボードI2CR6452A分散関係トランジスタ技術可変抵抗確率論数値積分反強磁性セミナー非線形方程式ソルバ絶縁バンドギャップ熱設計偏微分方程式バンド構造GW近似カオス三端子レギュレータLEDフォトカプラシュミットトリガISO-I2CA/DコンバータLM358USBカレントミラーTL431マフィンティン半径PC817C数値微分アナログスイッチ発振回路サーボ直流動作点解析74HC40532ちゃんねる標準ロジックチョッパアンプLDAアセンブラFFTbzqltyイジング模型ブラべ格子開発環境補間量子力学電子負荷BSchパラメトリック解析単振り子基本並進ベクトル熱伝導繰り返しGGAMaximaTLP621ewidthSMP相対論抵抗位相図ランダムウォークスピン軌道相互作用六方最密充填構造不規則合金FETコバルト失敗談QSGWcygwinスレーターポーリング曲線スイッチト・キャパシタラプラス方程式gfortranキュリー温度状態方程式条件分岐格子比熱TLP552LM555TLP521三角波NE555過渡解析FXA-7020ZRWriter509テスタ詰め回路MCUマントルダイヤモンドQNAPデータロガーガイガー管自動計測UPS井戸型ポテンシャルawk第一原理計算仮想結晶近似ブラウン運動差し込みグラフ平均場近似fsolve起電力熱力学OpenMPスーパーセル固有値問題最適化最小値VCAシュレディンガー方程式VESTAubuntu最大値面心立方構造PGAOPA2277L10構造非線型方程式ソルバ2SC1815fccフェルミ面等高線ジバニャン方程式ヒストグラム確率論マテリアルデザイン正規分布結晶磁気異方性interp1フィルタ初期値ウィグナーザイツ胞c/aルチル構造岩塩構造スワップ領域リジッドバンド模型edeltBaOウルツ鉱構造重積分SIC二相共存ZnOquantumESPRESSOCapSensegnuplotmultiplot全エネルギー固定スピンモーメントFSM合金ノコギリ波フォノンデバイ模型ハーフメタル半金属TeXifortTS-110不規則局所モーメントTS-112等価回路モデルパラメータ・モデルヒストグラムExcel円周率GimpトラックボールPC直流解析入出力文字列マンデルブロ集合キーボードフラクタル化学反応三次元Realforce縮退日本語最小二乗法関数フィッティング疎行列シンボル線種ナイキスト線図陰解法負帰還安定性熱拡散方程式EAGLECrank-Nicolson法連立一次方程式P-10クーロン散乱Ubuntu境界条件MBEHiLAPW軸ラベルトランスCK1026MAS830L凡例PIC16F785LMC662AACircuit両対数グラフ片対数グラフグラフの分割specx.f

最新コメント
リンク

にほんブログ村 その他趣味ブログ 電子工作へ