LTspiceのグラフの横軸を変更する

直流動作点解析を用いれば、抵抗値を横軸にとったグラフや温度を横軸にとったグラフを書くことが出来ます。
一方で、それ以外のものを横軸にとりたいと考えることもあります。
今回は、過渡解析や直流解析において時間やスイープさせる直流電源以外のものを横軸とする方法を書きます。
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○noritanさんの2SD2531モデル
noritanさんが2SD2531のシミュレーション・モデルを作るのエントリで2SD2531のSPICEモデル作成を行っています。
そのなかで、LTspiceのグラフの横軸に関して以下のように書いておられます。

参考文献では、 IB を変化させたときの IC の値を横軸に、 hFE すなわち IC/IB の値を縦軸にとっていたのですが、LTspiceの波形表示には、横軸の変数を任意に指定する方法が見つかりませんでした。


つまり、以下に示すfig.1のような、ベース電流をスイープさせた直流解析シミュレーションをした際に、fig.2に示したデータシートからの引用のようなコレクタ電流を横軸にとったグラフを書きたいという話です。
fig.3に示すように、LTspiceでも書くことが出来ます。


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fig.1: ベース電流をスイープさせた直流解析

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fig.2: コレクタ電流を横軸にとったグラフ

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fig.3: LTspieで書いたhFE-IC曲線


このように実は結構簡単に出来ますが、LTspiceのインターフェースがぶっきらぼうなおかげであまり知られていないようです。

○横軸の変更の仕方
noritanさんの回路の例で少し丁寧に解説します。

まず、fig.1のような回路でシミュレーションをRunするとベース電流Ibを横軸としたfig.4のようなグラフが表示されます。


004_20090201223428.png
fig.4: ベース電流Ibを横軸に持つグラフ


この横軸付近にマウスのカーソルを持ってくると、カーソルが灰色の定規のような形に変化するのでそこでクリックします。(右クリックではなく、普通の左クリックです。)

すると、fig.5のような「Horizontal Axis」ダイアログがでます。


005_20090201223433.png
fig.5: Horizontal Axisダイアログ


ここで、fig.6のように「Quantity Plotted:」欄に横軸にとりたい値を入力します。ここでは、Q1のコレクタ電流なのでIc(Q1)と入力しました。


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fig.6: Quantity Plottedの設定


OKを押すと、fig.7のようなグラフが表示されます。


007_20090201223444.png
fig.7: 横軸が変更されたが、表示範囲がおかしいグラフ

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fig.8: Axis Limitsの設定


横軸の範囲が正しく表示されないので、ふたたび「Horizontal Axis」ダイアログを表示させて「Axis Limits」の「Left:」と「Right:」を設定します。今回は10mAと10Aにして完了です。

○リサジュー曲線
これだけではちょっと寂しいので、応用の一例として、LTspiceでリサジュー曲線(リサージュ曲線)を描いてみました。
グラフの色がいつもと違うのは、この方がオシロスコープぽいかと思ったからで、深い意味はありません。


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fig.9: 正弦波2つの過渡解析

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fig.10: リサジュー曲線


○ヒステリシス
他の応用としてはヒステリシス特性の確認があります。シュミットトリガの記号の由来となっているアレです。
過渡解析でシュミットトリガ・インバータやヒステリシスコンパレータのシミュレーションをすれば、入力電圧を横軸にとることによってヒステリシス特性を表示することが出来ます。

このシミュレーションはベルが鳴るさんが標準 CMOS ロジックのトランジスターモデルの記事の中(一番下)で行っています。わたしもこの記事で横軸が変更できることを知りました。

○付録
このエントリで使用したリサジュー曲線のLTspiceのシミュレーション用ファイルを添付します。ファイル名末尾の".txt"を削除して、"_"を"."に変更すれば使えるはずです。



tag: LTspice トランジスタ 

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2SD2531のシミュレーション・モデルを作る

仕方ないから、自分でモデルを作っちゃおう。

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