単電源OPアンプのGND付近での非線形性とバイアス

単電源でGND付近の信号を扱うことのできるOPアンプを単電源OPアンプと呼びます。
しかしながら、実際にはいかに単電源OPアンプと銘打たれていたとしても、GND付近での特性は負電源を用意した両電源OPアンプに劣ります。
単電源OPアンプでGND付近の信号を扱う際のテクニックとしてバイアスをかけるというものがあります。今回のエントリではこの方法について検討しました。
001_20090115232148.png 003_20090115232202.png

○単電源OPアンプとは
普通のOPアンプは、電源電圧として正電源と負電源の2種類の電源を要求します。その上さらに、その入出力電圧範囲はそれらの電源電圧範囲よりも数V内側に制限されます。たとえば、電源電圧の2V程度内側でしか動作できない両電源OPアンプが在ったとすると、このOPアンプを±12Vで動作させた場合、±10V程度の範囲の信号しか扱えないということです。

これに対して、扱える信号の範囲を負電源側に目いっぱいまで拡張したOPアンプを単電源OPアンプと呼びます。
これは、負電源端子にGNDを接続したとしても、GND電位以上の電圧を扱うことができることに起因します。

余談ですが、扱える信号の範囲を負電源側だけでなく、正電源側にも目いっぱいまで拡張したOPアンプをレールtoレールOPアンプと呼びます。

○単電源OPアンプの非線形性
しかしながら、いかに単電源OPアンプといえどGND付近の信号を完全に扱うことができるわけではありません。具体的な問題点としては、GND付近での入出力の非線形性が上げられます。

単電源OPアンプLM358を用いた電流検出回路のシミュレーションをLTspiceで行いました。
シミュレーションには、ナショナルセミコンダクタのLM358SPICEモデルを利用しました。


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fig.1: 電流検出回路

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fig.2: 緑が現実の出力、青が理想の出力

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fig.3: GND付近を拡大したもの。


fig.1がスケマティックで、fig.2,3が出力のグラフです。fig.2を見ると、理想的な出力が青のラインが実際の出力をあらわす黄緑のラインと平行にずれていることが分かります。これは、OPアンプの入力オフセット電圧に起因するオフセット誤差です。

fig.3はfig.2のGND付近を拡大したものです。オフセット誤差のほかに出力の飽和する非線形誤差が存在することが分かります。

○バイアスで非線形性を解消する
単電源OPアンプのGND付近での非線形性は、OPアンプへの入力電圧をGND付近から少し浮かせることで解消することができます。
この方法について、2ちゃんねるの電気・電子板★ オペアンプスレッドにてdemupa799さんがシミュレーションをされています。(スレッドはDAT落ちです。)


410 名前:774ワット発電中さん[sage] 投稿日:2007/06/10(日) 14:34:20 ID:KHXBCDTF
MOSFETのローサイドの電流をPICで計測しようと思います。
0.1ohmの抵抗の電圧を非反転で20倍にして、10mA-2A位を計測したいと思っています。
5Vの単電源でOPAMPをシンプルに使いたいのですが、お勧めの石はないでしょうか?
LM358に、入力BIASを掛けてもいいんですが、もっとシンプルにというわけです。

411 名前:774ワット発電中さん[sage] 投稿日:2007/06/10(日) 22:52:27 ID:0YLxQulJ
>>410
ttp://briefcase.yahoo.co.jp/bc/demupa799/lst?&.dir=/877a&.sortBy=md 中の
4322.png をクリックして下さい。
LM358 単電源と決めてしまうと、これ以上いい方法は思いついていません。(0.2V バイアスあり)
+5V 電源、利得 20 だと約 1.8A で出力がクリップしてしまいます。
プルアップ抵抗を使う手もありますが・・

CMOS rail-to-rail 入出力の OP アンプを使っても、本質的には同じです。
なお、LM358 でスピードは充分ですか? 利得を 20 とすれば、
(500kHz ~ 1MHz)/20 = (25kHz ~ 50kHz) ですよ。

4322.png


引用文中のリンクのYahoo!ブリーフケースがいまだに生きているので、実際に見て確認してみてください。Yahoo!ブリーフケースがなくなったようなので、画像も引用しました。


tag: LTspice OPアンプ 

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オペアンプ

単電源と言いましても結構違いがあるようです。
「回路的にはこれで決まり」
http://2.suk2.tok2.com/user/nonnno-protok2/?c=002&pp=30
もし本当にこの様に動作するなら大したものです。

Re: オペアンプ

ノンノさん、こんにちは。

結論が「本当に動作するなら大したものです」では、シミュレーションをする意味がないでしょう。
まずはモデル化を行うということが、どういうことなのかを考えてみて下さい。
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