RCサーボモータの電流波形

RCサーボの電流計測では、RCサーボモータの電流波形が連続的なアナログ値ではなく、負荷に応じてDuty比が変動するPWM波形のようであるのではないかという話でした。
今回はRCサーボコントローラを用いて、電流波形の測定を行い、前述のことを確認しました。


◎実験条件
・RCサーボモータは三和電子機器のSX-101Zを使いました。
・RCサーボコントローラにはRCサーボコントローラで作成したものを使いました。
・RCサーボおよびコントローラの電源は三端子レギュレータで作成した6Vを使いました。
・電圧波形の計測はPDS5022Sに後述の電流計測アダプタをつけて行いました。
・サーボモータへの負荷は、手でかけました。

○電流計測アダプタ

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電流計測アダプタの外観

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電流計測アダプタの回路図


電流計測アダプタの回路構成は、標準的な非反転増幅回路です。シャント抵抗は0.1Ωでアンプの増幅率は11倍です。
出力電圧から電流を計算すると以下の式になります。


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オシロスコープで計測される電圧波形のピーク値が約800mVとすると、電流のピーク値は約730mAということになります。
しかし、今回は具体的な数値は参考程度にとどめ、電流の波形だけを議論します。

◎結果
○定常領域と過渡領域

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定常領域

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過渡領域


上の波形は、RCサーボの切れ角を変化させない状態で負荷をかけたときの測定波形です。確かにピーク値の変化しない矩形波になっています。
一方、下の波形は負荷をかけない状態で切れ角を変化させた際の測定波形です。パルス的な途切れ途切れの波形ですが、ピーク値自体も変化していることがわかります。

○負荷の大きさ

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低負荷

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中負荷

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高負荷


上の3つは、負荷を変化させたときのそれぞれの測定波形です。

○切れ角指示信号とのタイミング

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上の赤のラインが電流波形、黄色のラインがRCサーボヘの切れ角の指示信号です。電流のパルスは指示信号のタイミングと同期しています。


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電流波形と指示信号のタイミングの関係を見るためにタイムスケールを拡大してみました。
電流の立ち上がりが、指示信号終了を待ってからになっていることが分かります。

◎考察
測定から、電流波形が指示信号のタイミングと同期をしていることが分かりました。このことから、RCサーボのフィードバックが指示信号のタイミング周期で行われていることが類推できます。
RCサーボの信号範囲のエントリから、RCサーボモータの切れ角はパルス幅のみに依存し、信号周期に依存しないことが分かっています。したがって、許容される信号範囲内でできるだけ高周波で指示パルスを送るほうが、RCサーボのフィードバック周期が短くなり有利だということになります。

また、電流波形の立ち上がりが指示パルスの立下りを待つということは、実際のRCサーボの反応も指示パルスの立下りを待つということです。これは言い換えると、RCサーボの中心切れ角から切れ角を変更したときに左右で反応速度が異なるということを意味しています。すなわち、パルス幅が短くなる方向への変化のほうが応答速度が速いということです。

まあ、どちらも現実的に問題になるレベルだとは思いませんが・・・

◎余談
余談ですが、オシロスコープのアクセサリとして電流プローブというものがあります。
その名のとおりオシロスコープで電流を測るためのプローブなのですが、PDS5022S程度で満足している素人が手を出すのは非現実的なお値段です。
しかしながら、今回使った電流計測アダプタ程度でも、それなりに役に立ちます。ちゃんとしたのを一つぐらい作っても良いかもしれません。




tag: サーボ PDS5022 

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