鈴商dotLCD ~中間まとめ前半

鈴商ドットマトリクスLCD中間まとめ

 鈴商で売っている\1300のドットマトリクス液晶モジュールに関してしばらくいじらなくなると思うので、わかったことをまとめておきます。ただし、ここにまとめるのは五味斎が個人的に調べたものであり、中途半端な情報もあるので参考にする場合は自分で裏づけを取ってください。

 これまでの記事で既出ですが、回路図と配線図を挙げておきます。






液晶駆動の基礎知識

 液晶駆動の本当に基礎知識です。といいつつないようにあまり自信がないのでさらっと書きます。

 液晶は直流電圧を印加し続けると破壊するという性質があるので、交流電圧を印加してドライブします。交流電圧といっても厳密な正弦波ではなく、多くの場合2値の矩形波です。また、液晶のドライブにはロジックの電圧よりも高い電圧を必要とする場合がありますが、その場合は負電圧が用意されることが多いようです。今回のモジュールでも負電圧を利用しています。

 液晶は単純に電圧をかけたドットが点灯するというものですが、今回のように384x192もドットがあるとすべてから端子を取り出すわけには行きません。そこで、LED等でおなじみのドットマトクス制御を行うことが多いです。このとき同時に表示できる横(であるかどうかは見る向きによりますが)の行をラインとよび、ラインの繰り返しによる画面ひとつ分をフレームと呼ぶようです。

 液晶ドライブ用の交流の周期はこのフレームと同期させ、1フレームごとに信号を反転させるのが一般的なようです。このモジュールではDF信号が対応します。

モジュール基板に関して

 鈴商の液晶には説明書としてモジュール基板の回路図が付属しますが、残念ながらところどころ間違っています。このため各信号線の意味、特にコントラスト調整用の信号線の部分にどのような信号を入れればよいのか付属の回路図から読み取ることは出来ません。
 そこで、実際の基板をテスターの導通チェッカを利用して回路図に起こしてみました。




 チップ抵抗は表面に書いてあるので抵抗値がわかりますが、コンデンサ(と思われる部品)の値は実装されたままではわかりません。また、トランジスタのような部品は普通のバイポーラトランジスタなのか抵抗を内蔵したいわゆるデジトラなのかFETなのか、それともまったく同じ部品なのか、仮にトランジスタとしてもNPNなのかPNPなのか、どの端子がECBなのかもテスターだけでは特定できなかったので、上の回路図は想像で補っている部分もあります。

 ICの番号はモジュール上にプリントしてあるものに沿ってつけましたが、トランジスタの番号はモジュール上にプリントしてあったのがQ10のみであったので、それ以外は適当に振りました。以降の文章では私の割り振った番号に沿って話を進めます。

モジュール概要

 この液晶モジュールは、主に以下の3つの要素によって構成されています。
 ●液晶駆動用負電圧生成部
 ●シフトレジスタ/ドライバ
 ●ELバックライト

 モジュール内に負電圧電源を持っているので、モジュール自体への電源供給は5V単電源で、入力端子もすべて5Vロジックレベルです。一方、液晶のドライバはほとんどシフトレジスタにレベルシフト回路がついただけのものなので、駆動のためのタイミング生成や表示データの保持用メモリはコントローラ側で用意してやる必要があります。
 ELバックライトについては、今回は利用していません。ELバックライトといってもELの2つの端子が剥き出しになっているだけでEL用のインバータなどはついていません。その為ELバックライトを点灯させるためには、外部にインバータを用意してやる必要があります。ELの端子は、モジュール上のほかの回路からは完全に分離しています。今回のまとめでは、ELバックライトについては触れません。ELバックライトが必要な場合は参考文献(2)ELシート用インバータ装置が参考になるかもしれません。

負電圧電源

 液晶を駆動するためには、負電圧を必要とすることがあります。この液晶モジュールは、駆動用の負電圧を5V単電源から生成するDC/DCコンバータを内蔵しています。DC/DCコンバータの制御ICはBA9700AFです。BA9700AFのデータシートをブリーフケースの鈴商ドットマトリクス液晶フォルダへ入れておきます。抵抗などのパラメータは異なりますが、モジュール上の負電圧電源はデータシート中のFig.3 インバーティングコンバータと同じ構成になっています。




コントラスト調整部

 おそらく鈴商LCDを買って来たとき一番処理に悩むのがVee1,Vee2,Vee3の端子の処理でしょう。結論から言うと、マイコンのI/O節約を優先するならこれら3つの端子はすべてVccに直結でよいはずです。少し詳しく見てみましょう。
 液晶のコントラストは、液晶にかける電圧によって変わってきます。よって、負電圧電源が生成するVEEの大きさによってコントラストが変わってきます。DC/DCコンバータ制御ICのBA9700AFは出力電圧を内部で生成したVrefで分圧したものでフィードバックをかけることによって出力電圧を安定化しています。よって、Vrefと出力電圧の分圧抵抗の比を変化させることによってコントラストを変更することが出来ます。Vee1,Vee2,Vee3の3つの端子は、この分圧比をマイコンから変更するためにあります。




 左の回路図は最初の回路図からコントラスト調整部だけを抜き出したもの。右はコントラスト調整の概念を示したものです。VEEとVrefを分圧している抵抗のうち1.3k,2.7k,4.3kのものは並列にQ4,Q5,Q6のトランジスタが入っていますが、このトランジスタがONになると抵抗の両端を短絡するのと同じことになります。
 ただし、これらのトランジスタはそのままでは0V-5VロジックではスイッチできないのでレベルシフトのためにQ7,Q8,Q9が入っています。Q7,Q8,Q9のトランジスタにはベース抵抗が入っているので、出力インピーダンスの低いマイコンの0V-5V信号を直結できます。
 なお、大雑把なコントラストはモジュール基板上唯一の半固定抵抗で調節します。


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