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(確率×損失)の最適解からのズレ

私は基本的にIDが出ない板はあまり行かないのですが、珍しく興味を引かれる議論があったので拾ってみます。

【全力で】第33回鳥人間コンテスト【作業しろ!】スレッドより。
人力飛行機の事故対策におけるリソース配分の最適解について。

151 名前:NASAしさん[sage] 投稿日:2008/10/17(金) 00:39:00
>>147に釣られてマジレス

外れてはいけないものが外れた
折れるはずのないものが折れた
壊れるはずのないものが壊れた
これを事故と呼ばずなんと呼ぶ?

実機でペラが外れたらニュースで取り上げられたりで大事になるでしょ
たかが人力されど人力、事例がある・考えられる事故を回避するために全力を尽くさないとね

将来科学者技術者になりたいなら>>147は考え方を改めるべき

159 名前:NASAしさん[sage] 投稿日:2008/10/17(金) 11:06:09
>>151
すごく惜しいけど、決定的に間違っている。
事故が起こる可能性は絶対にゼロにはできない。

考えなければいけないのは、事故が起こる確率と
こうむる損害、および起こらない確率と得られる利得
のバランス。

161 名前:NASAしさん[sage] 投稿日:2008/10/17(金) 12:31:16
>>159
理論的にはそうかもしれないけど人間大きな被害を過大評価してしまうから難しいよね。

ちなみな151じゃないよ。

これらのレスの妥当性を議論する上で、次のようなモデルを考える。

事故の起こる確率をp,事故が起こった際の損失をqとする。
事故を回避するために割くリソースをxとおくとpはxの関数で表されるとする。ここで、避けるリソースには限界があるので0≦x≦1とする。
pの関数の形は具体的には分からないが、
・p(x)はxについて単調減少(リソースをたくさん割くほど事故発生確率も下がる。)
・dp(x)/dxもxについて単調減少(リソースをたくさん割くほど事故発生確率の減少率が下がる)
・0≦x≦1の範囲でp(x)=0となる点は存在しない(どんなにがんばっても事故発生確率はゼロにならない。)
という条件から、さしあたってのような形を考える。

p(x)=1/x

同様の条件から、事故発生時の損失を減少させるために割くリソースをyとおくとqはyの関数で以下のようにあらわされる。

q(y)=1/y

ここで、チーム全体でこの問題に割くことのできるリソースの和を1とするとx+y=1より

q(x)=1/(1-x)

と書き換えることができる。
以下のグラフは、p(x),q(x)を0.2≦x≦0.8の範囲で書いたものである。




これらより、事故発生による損失の期待値p(x)*q(x)をグラフにプロットすると以下のようになる。




このモデルでは、x=0.5のときに損失の期待値が最小になる最適解であることが読み取れる。

これに対して、事故による損失を過大評価したq1(x)について考えてみる。
q1(x)はすべてのxに対して、q1(x)>q(x)を満たすので

q1(x)=q(x)+0.2

というモデルを考えてみる。以下のグラフはq(x)とq1(x)をプロットしたもの。




次にp(x)*q(x)のグラフとp(x)*q1(x)のグラフを同時にプロットしたものを以下に示す。




p(x)*q1(x)のグラフが最小値を取る見掛けの最適解となるxは、p(x)*q(x)が最小値となる真の最適解となるxよりも右側へシフトしていることが読み取れる。このことから、事故発生時の損失を過大評価すればするほど、事故回避へリソースを配分する傾向が大きくなり、結果的に最適な戦略から離れていくことが分かる。


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