EJ No.3にちょこっと写真が載りました。

エレキジャックNo.3にほんのちょっとですけど、私の作った回路が載りました。

定電流電子負荷(許容損失2.5W/5-500mA)です。



これは以前EJ No.2付録基盤作品募集というのをやっていたので、投稿したものです。要領のところに書いてあるとおり載ったといっても写真と作品概要だけなんですけどね。

さてお題のEJ No.2 付録蛇の目基板ですが、サイズが小さいので、簡単な回路しか組めません。正直最初は発振回路でLEDピカピカぐらいしか思い浮かばなかったのですが・・・発振回路やLEDピカピカが激戦区であろうことは想像に難くありませんでした。

実際にその予想は大当たりで、私以外の4名の投稿者の方のうち2名がLEDピカピカでもう2名が発振回路という・・・流石に掲載されるだけあって皆さん一ひねりしてあります。とても興味深いです。それぞれの投稿者様の名前でGoogle検索をしてみると、皆さんウェブページをお持ちの方ばかりです。こういった縁で見つけたウェブページはまさにエレキジャック(電子工作仲間!)という感じですね。(私が勝手に思ってるだけですがw)

記事掲載の順番に紹介すると次のようになります。
澤田淳一さん  BWT Lab. 該当ページ
おんちゃんさん おんちゃんの電子工作室 該当ページなし
智田聡丞さん  怪盗列車/Sailors Presents 該当ページ
櫻井俊一さん  エレ工房さくらい 該当ページ

ヒカリもののお二方はエレキジャック内で十分な解説がなされています。おんちゃんさんのウェブページは残念ながら最近は更新が止まっているようですが、メインはマイコンのソフトウェアでしょうから作ろうと思えば何とかなるでしょう。一方、智田さんのページには丁寧な解説があります。

智田さんの矩形波発振器ですが、なかなかに興味深いです。あの大きさの基板に14pin DIPをもってきたのも驚きですけど、周波数可変とDuty比可変を選べるというのが便利そうです。インバータとRとCで周波数可変発振器が、Dを加えてDuty比可変発振器が作れるのは知ってましたけどボリュームのつなぎ方を変えてそれらを両立させるというのは考えませんでした。私だったらすぐ誘惑に負けてマイコンを使ってしまうところです。ここで4000シリーズを使うことで電源電圧が広く取れるのがミソですね。

定電流電子負荷(許容損失2.5W/5-500mA)

EJ No.3に掲載された写真の回路図は、以下のものになります。


しかしLM358の出力電圧範囲の都合で電源電圧3.3Vでは500mAは吸い込めないことに後から気がついたので、今から本当に作る人はこちらの回路図を参考にしてください。



回路の説明

回路の説明は改良版の回路図に基づいて行います。基本的にはEJ No.3の写真のバージョンでも同じです。

・電源用ローパスフィルタ
入力のノイズ除去用につけた簡単なCRローパスフィルタです。制御部全体の消費電流分の電圧降下がR7の両端に発生するので、制御部の消費電流とOPアンプの最低動作電圧などからR7の値を決定します。私はたまたま手元にあった51Ωのチップ抵抗を使いました。
C3の容量は必要なローパスフィルタに必要な時定数から決定します。用途によりますが、おそらくここで使う電解コンデンサの耐圧が回路全体の耐圧のうちで最も低い部分になるでしょう。私は16Vの物を使いました。

・約5mA LED駆動用定電流源
基準電圧源に使うLEDを駆動するための定電流回路になります。私は手元にあったPch J-FETで作りましたが、わざわざ買うなら定電流ダイオードのほうがいいと思います。

・目標電流設定用基準電圧源
LEDのVfが電流にかかわらずほぼ一定であることを利用した基準電圧源です。LEDの色は赤か黄色を選んでください。Vfの大きい青や白色では動作可能電圧が上がってしまいます。
私はパイロットランプも兼ねられるかと思いLEDを使いましたが、素直にTL431のような基準電圧専用ICを使ってもよいでしょう。

・電流検出抵抗
誤差アンプでフィードバックをかけるための電流値を検出するための抵抗です。500mAで0.5Vの電圧を得るため1Ωを利用しています。500mA流したときの電流検出抵抗での損失は0.25Wとなるので1/4W以上の許容損失のものを使います。

・誤差アンプ
電流検出抵抗の両端に発生する電圧と目標電流値を比較し、フィードバックするアンプです。ゲインは何の根拠もなく100倍、R3-R6の値や発振防止用に入れたC4の値も手元にあったものを適当に入れただけなのでまじめな性能を求めるならパラメータは要検討です。
OPアンプの選択の条件としては単電源動作でGNDレベルまで入力できることと、電源電圧3V以上で動作することです。幸いにしてLM358が非常に廉価で入手性に関しても非常に優れています。

・負荷用トランジスタ
電力を熱に変えて消費する、実質的な負荷です。したがって動作中は温度が上がります。5Vで500mA吸わせているときはかなり熱くなるので触らないでください。2SC3709AなどのTO-220パッケージは大抵ヒートシンクなしで2.5Wまでの損失が許容されますが、連続使用を想定するなら簡単な金属片でもよいのでヒートシンクをつけるほうが無難です。

想定する用途

主な目的はEJ No.3にも書いてあるとおりマイコンなどの電源回路の特性試験用です。
5V電源が主な対象ですが、電流値が小さくてもよいならアナログ用の12Vなどの試験にも使えるでしょう。3.3V電源の試験にも使えないことはないでしょうが、電流を取り出すことにより電源が電圧降下を起こすと電子負荷側の挙動が怪しくなるのであまり現実的ではないかもしれません。

また、単純に電圧源を電流源に変換する回路であるとも考えられるので、5V前後のドロップが許容されるなら定電流駆動する負荷に対する簡単な定電流電源とすることも考えられます。
具体的にいうと、LEDのVfのばらつきを測定するための電流源など。あるいはmΩオーダーの抵抗に電流を流して両端の電圧を測定すれば、抵抗値のばらつきぐらいは見られるかもしれません。

最後に

当然ながら、動作は無保証です。部品は汎用的なものを選んだので入手には困らないと思いますが、LM358の入力オフセット電圧や2SK30Aの定電流回路などは部品のばらつきにより挙動が変わってくるかもしれません。正直あまり再現性の高い回路とはいえないでしょう。そのあたりの調整は作る人ががんばってください。

EJ No.3にもまた小さな蛇の目基盤がつきましたね。またこのような募集はあるのでしょうか?もしもあるなら、また挑戦してみたいです。といっても、まったくいいネタが思い浮かびませんがw

最後になりましたが、面白い機会を与えてくださったEJ編集部の皆様ありがとうございました。


tag: 定電流 トランジスタ 電子負荷 

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差動アンプは×

定電流回路に差動アンプは×ということをまとめてみました。
電流検出抵抗で発生する電圧を目標に制御するわけですが、
差動アンプを用いると安定に定電流制御されません。

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