三端子レギュレータに入れる保護用ダイオードの役割

一番基本的な三端子レギュレータの保護回路について。




一番基本的な三端子レギュレータの保護回路として、回路図中のD1があげられます。
三端子レギュレータの使い方を知るにあたって便利な参考資料としてNECの三端子レギュレータの使い方(pdf:696KB)があります。

このユーザーズ・マニュアルの第4章のはじめ11ページにある図4-1のなかのD1がこの保護用のダイオードなのですが、この説明によると「OUTPUT端子がINPUT端子より高電圧になる場合はダイオードを接続してください。」とあります。

「じゃあ、OUTPUT端子がINPUT端子より高電圧になる場合ってどんなときよ?」この問いに関して出した答えが弱電っぽい担当の私と強電っぽい担当のにょん様でそれぞれに真っ先に思いついた例が異なっていたので、「おもしろいなぁ」と思った話。

OUTPUT側の負荷の影響

最初にあげた回路図のうちOUTPUT側の負荷R1が純抵抗でなく誘導性負荷だったりで汚い場合、通常の使用状態でOUTPUT側に電圧源ができてしまうことがあります。
にょん様の意見。モータとかの誘導性負荷を日常的に使っている人だと、こちらに対して用心深くなるわけですね。正直に言うと私はコイルなんぞ使うことがないのでまったく考えてませんでしたが、瞬間的にレベルの大きなノイズが載る可能性がある回路では大事なことです。

INPUT側にも負荷がある場合

以上の話では、最初にあげた回路図のR1についてあまり考えない話でしたが、回路中にR1が存在する場合について考えて見ましょう。R1,R2はともに純抵抗であるとします。
状況としては、定常的な運転を行っている状態から電源スイッチをOFFにした場合を想定してみましょう。

電源スイッチを切った瞬間は、当然C1,C2,C3には電荷が保存されており、INPUT端子およびOUTPUT端子の電圧は高いままです。
保護用ダイオードD1が入っていない場合、C1はR1を通じて放電され電位が下がり、C2,C3はR3を通じて電位が下がりますがC1*R1が(C2+C3)*R2に比べて十分小さいときは、INPUT側がOUTPUT側に比べて早く電位が低下することになります。

ダイオードD1を挿入しておけば、このような場合でもC2+C3→D1→R1といった電流経路ができるためINPUT側とOUTPUT側をほぼ同電位にできます。

結論

結論というほどのことはないのですが、たった一本のダイオードでも必要であるか不要であるかを考えるのは結構大変です。他人の回路を見るにつけて、「なぜこの素子が入っているのか?」ということを常に考えながら広い見識を持てるようになりたいと思いました。


tag: 三端子レギュレータ 

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