HP6632AでFXA-7020ZR負荷試験

HP6632AでFXA-7020ZRの負荷試験 失敗編では、システム電源HP6632Aを電子負荷とし、スイッチング電源装置FXA-7020ZRから負荷までの配線抵抗の測定をしました。
今回は、負荷をかけた際のスイッチング電源装置の電源端子での直流出力電圧と交流リプル電圧の実効値測定を行い、直流出力電圧は負荷にかかわらずほぼ一定であること、リプルは負荷電流に応じて大きくなることを確認しました。

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HP6632AでFXA-7020ZRの負荷試験 失敗編ではスイッチング電源の特性を測るつもりで、配線抵抗を測っていたという情けないオチでした。
そこで今回は、スイッチング電源(FXA-7020ZR)の電源端子での直流電圧とリプル電圧を測定しました。

○測定方法
前回と同様スイッチング電源の5V端子と電子負荷の間はミノムシケーブルで接続し、これとは別のケーブルでスイッチング電源の端子とデジタルマルチメータの電圧端子を接続しました。


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fig.1: 接続概念図


この状態で、電子負荷のシンク電流を約0.5Aステップで可変させたときの直流電圧と交流電圧の実効値を測定しました。

○測定結果
以下に測定結果のグラフを示します。


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fig.2: 直流電圧(赤) リプル電圧(緑)


横軸は電流で、赤のマーカで示したのが直流出力電圧、緑のマーカーで示したのがリプル電圧の実効値です。
出力電圧が電流に比例して減少しているのは、前回と同様に電流経路と共通部分の配線抵抗による電圧降下だと考えられます。

一方で緑で示したリプル電圧は、300mAの負荷電流の点を除き、出力電流が増えるにしたがって大きくなっています。
無負荷よりも500mA程度の負荷をかけたほうがリプルが少ないと言うのは興味深い事実かもしれません。

○関連エントリ


○参考URL


○付録
BSch3V形式の回路図と測定した生データを添付します。ファイル名末尾の".txt"を削除して、"_"を"."に変更すれば使えるはずです。


○フィードバック

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tag: HP6632A FXA-7020ZR R6452A 開発環境 

LTspiceでHS15P湿度計

秋月の湿度計キットから再設計されたe電子工房湿度計(その2)の回路をLTspiceでシミュレーションしました。
湿度80%以下の領域では数%の誤差範囲内に収まっていること、5~45℃の温度範囲で温度補償がなされていることが確認できました。

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○不幸にして秋月のキットを購入したみなさまへ
秋月電子通商のキットは製作が難しいものも多いことで有名ですが、中でも多くの人がに失敗しているものとして、デジタル湿度計キットが挙げられます。

このキットは、e電子工房湿度計の記事によると、設計ミスが存在するため、そのまま組み立てても正常動作させることは出来ないとのこと。

e電子工房のEinsteinさんは湿度計(その2)のページで、秋月のキットの部品を流用しつつ、新規に設計した湿度計の回路を公開されています。
実は私も、2005年の今頃、秋月の湿度計キットをそのまま組み立て、動作させることが出来ず、このページの回路にお世話になった経験があります。

○初心者・入門者の集うスレ 22
以上の回路について、2ちゃんねるの電気電子板電子工作入門者・初心者の集うスレ 22にて

95 名前:774ワット発電中さん[sage] 投稿日:2009/06/26(金) 03:52:30 ID:8iihpNHk
丸投げで悪いんだけど、これって動くと思う?
LTSpiceでシミュレーションしても、tolerance云々とかいうエラーでうまく動かなくて
ttp://einst.hp.infoseek.co.jp/hum/hum2.html

仮想接地でなく、理想電源与えた上でのシミュレーションでは、発振回路と対数変換・半波整流回路はほぼ正しく機能した
発振のみ実際組んでみたけど、不安定ながらも動く時は動いた
けど次の2点が不安

・仮想接地ってOPアンプで作ってるけど、これが正常に機能するのは
その接地に流れる電流がOPアンプの吸い込み、吐き出し電流量以内のときだよね?
大きい電流流すような使い方じゃないから、どっちみち無問題だとは思うんだけど

・真ん中辺りの調整方法の回路図、差動増幅っぽい使い方だけど、典型的なものとは違うよね
これで正常に機能する?


と言う質問が出ていました。
懐かしい回路でもあるので、LTspiceにてシミュレーションしてみたいと思います。

○HS15Pのモデル化
湿度センサHS15Pの値の変化はインピーダンスで表されますが、これは(おそらく)リアクタンス成分を持っているのからではなく、直流を印加すると壊れるという理由からであると思います。よって、モデルは純粋なレジスタンスだけで考えます。



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fig.0: HS15Pの温湿度特性
http://einst.hp.infoseek.co.jp/hum/hum.htmlより



頼りになるのはfig.0の特性図だけですが、5℃、25℃、45℃のグラフの代表的な何点かを読み取り、Excelで関数フィッティングを行い、数式化します。


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fig.1: Excel累乗近似


フィッティング関数の選択には何か根拠があるわけではありませんが、累乗近似を選びました。シミュレーションの成否のほとんどはモデル化で決まるので、本当は一番まじめにやるべきところですが、他によいアイデアも浮かばなかったので。なんとなく下に凸の曲線も再現されているので良しとします。


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fig.2: 数式から作ったLTspice上のHS15Pのモデルを使ったスケマティック

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fig.3: LTspiceでの湿度-インピーダンス特性


○25℃でのシミュレーション
湿度計(その2)の回路をそのままLTspiceのスケマティックにしました。


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fig.4: 湿度計のスケマティック

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fig.5: 横軸に時間、縦軸に出力電圧をとったグラフ

006_20090627001138.pngfig.6: 横軸が相対湿度、縦軸が出力電圧(緑)と理想的な出力電圧(青)とこれらの誤差(赤)


温度が25℃の条件でのシミュレーションで、相対湿度を30%から90%まで5%きざみでスイープさせました。
fig.6は、湿度計が表示する相対湿度(緑)と実際の相対湿度(青)をあらわしていて、赤はこれら二つの誤差です。これらの単位はすべて%です。相対湿度80%以下では誤差が数%以内となり、80%以上では大きくなる点は、

湿度が高い場合(80%以上)、ダイオードの対数特性に影響されます。


とする湿度計(その2)の記事と調和的です。

○5℃、45℃でのシミュレーション
同様に5℃、45℃でのシミュレーションも行いました。


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fig.7: 5℃でのスケマティック

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fig.8: 5℃でのグラフ



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fig.9: 45℃でのスケマティック

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fig.10: 45℃でのグラフ


載せたグラフにはありませんが、tempをスイープさせてみると確かに温度補償がされていることが分かります。
しかしながら、高湿度側での誤差は25℃のときよりも顕著になっています。

○関連エントリ


○参考URL


○付録
このエントリで使用したLTspiceのシミュレーション用ファイルを添付します。ファイル名末尾の".txt"を削除して、"_"を"."に変更すれば使えるはずです。


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tag: LTspice 温度解析 

HP6632AでFXA-7020ZR負荷試験 失敗編

システム電源HP6632Aを電子負荷として利用し、スイッチング電源FXA7020ZRの負荷試験を行いました。
しかし、実際に負荷側の電圧を測定してみると、配線抵抗が大きすぎたため、スイッチング電源の特性を測っていたつもりで、配線抵抗の大きさを測っていたという情けない結果に。

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Yahoo!オークションで落札したシステム電源HP6632Aは、安定化電源としてだけでなく、電子負荷としても利用できると言う特徴を持っています。
このHP6632Aを使い、これまで使っていた、以前若松で購入したジャンクのスイッチング電源FXA-7020ZRの負荷試験を行いました。(リンク先は日米無線電機商会です。)

○測定方法
FXA-7020ZRスイッチング電源の各出力端子は、両端がミノムシクリップになっているケーブルで、外部に出してあります。例えばPSoCでLED正弦波駆動のエントリの写真に見えているミノムシもこれです。


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fig.0: スイッチング電源から引き出されたミノムシケーブルの利用例


そこで、このスイッチング電源の5V出力端子から出ているミノムシケーブルをHP6632Aの出力端子へ接続し、定電流モードで動作させた際のHP6632Aの電圧値を読み取りました。
電流値は、約200mAステップで3.4Aまで変化させました。

○結果
電流と電圧をプロットしたグラフを以下に示します。


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fig.1: 電流と負荷側の端子電圧


多少うねっていますが、一次関数へフィッティングを行った結果を以下に示します。


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fig.2: フィッティング関数 V=-0.673572*I+4.84945


フィッティングの結果、V=-0.673572*I+4.84945という値が得られました。

○LTspiceシミュレーション
測定結果の傾き(-0.673572)と切片(4.84945)がどのような意味を持つのか考えるために、負荷試験の特性を再現する等価回路を考えます。
以下のスケマティックのシミュレーションをしました。


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fig.3: 電圧源と配線抵抗

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fig.4: 配線抵抗の影響


fig.4のグラフは電流源のシンク端子と抵抗R1の間のノードの電圧を測定したものです。

○ミノムシケーブルの配線抵抗
結論から書くと、スイッチング電源の特性を測っているつもりで、ただ単にミノムシケーブルの配線抵抗を測っていただけということでした。

傾きが配線抵抗の0.67Ωをあらわしていて、切片がスイッチング電源の出力電圧4.8Vをあらわしていると言うことです。

知識として理解しているつもりでも、実際に負荷での端子電圧が下がってしまっていることをみるとちょっとした驚きです。
私の工作は小信号系ばかりなので、問題になるほど電圧が落ちるほど電流を取り出すことは稀なのですが。

○関連エントリ


○参考URL


○付録
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tag: LTspice FXA-7020ZR HP6632A 

Yahoo!オークションで計測器

HP6632Aシステム電源R6452Aデジタルマルチメータを落札しました。
落札するに当たって考えたいろいろなことをメモとして書いておきます。



HP6632Aシステム電源R6452Aデジタルマルチメータを落札しました。
Yahoo!オークション(ヤフオク)は、本来は高級な計測器を安価に入手することが出来るため、アマチュアの電子工作用途では重宝します。
今回のエントリでは、ヤフオクで計測器を落札する際に気をつけたことについてまとめておこうと思います。

○落札までの道のりは長い
ヤフオクで落札するための道のりは案外長いです。特にヤフオクで5000円以上のものを落札するためにはYahoo!プレミアム会員にならないといけないと言うことはめんどくさいです。

クレジットカードを持っていればすぐですが、銀行口座からプレミアム会員費を落とそうと考えると手続きにかなりかかります。

○その計測器はヤフオクで買うべきか?
根本的な問題として、ヤフオクで買うべき計測器とヤフオクは避けるべき計測器があります。ヤフオクの計測器は、その多くが中古品で、動作確認済みであっても校正はなされていないものがほとんどです。

したがって、安定化電源のように表示電圧/電流に特別の確度が必要ない計測器は、ヤフオクで購入するのに向いていると思います。
オシロスコープも、電圧軸や時間軸の確度は別としてどのような波形をしているのかを確認すると言う目的ならよいでしょう。

逆に、デジタルマルチメータのようにその確度が問題となるような計測器はヤフオク向きではないと言えるでしょう。まあ、私は「校正済み」の言葉を信じてR6452Aを落札したのですが。

○ジャンクが売れる理由
ヤフオクを観察していると、ジャンク品や動作未確認・ノークレームノーリターン(NCNR)品が思いのほか高値で落札されているところをよく見ます。
これは決して、ジャンク品やNCNR品が素人でも簡単に修理できると言うことでは在りません。

ひとくくりに電子工作趣味人といっても、本職も回路エンジニアである人もいるわけで、そういった人たちの中には壊れた計測器を修理することに喜びを見出す人たちもいるのです。

そんなわけで、買ってすぐ使うことを考えている人は動作確認が取れているものを狙うべきです。

○落札相場
事前に落札相場を調べておくことも大事です。
ヤフオクの落札相場を調べるのに特化した検索サイトも存在します。

http://aucfan.com/

競り合いになったときに、どこまでなら出せるのか、出す価値があるのかは、競り合いになる前から決めておかなければなりません。

○関連エントリ


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tag: HP6632A R6452A 

PSoCでLED正弦波駆動

トランジスタ技術2009年1月号チュートリアル通りにPSoCでLEDの正弦波駆動をやってみました。

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ブレッドボード上での動作確認


まずは実際に動作させているところを紹介します。


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fig.1: ブレッドボードでの試作




youtubeの動画を見ると、LEDがぼんやり点灯・消灯を繰り返していることが分かります。
これはPWM駆動ではなく、PSoCの出力端子から正弦波の電圧を出力することにより実現しています。


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fig.2: 回路図


回路図をfig.2に示します。普通のマイコンが、LEDを矩形波駆動する場合の回路と比較しても、PSoCなら正弦波を出力するために特別な外付け部品を必要としません。

LTspiceでシミュレーション


抵抗とLEDの直列回路にたいして正弦波電圧を加えてたときの様子をLTspiceでシミュレーションしました。


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fig.3: 正弦波駆動のスケマティック

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fig.4: CH1(緑)正弦波電圧 CH2(青)電流波形


回路の実測波形


LTspiceシミュレーションと同じノードの波形をPDS5022Sで測定しました。


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fig.5: CH1(赤)電圧波形 CH2(緑)電流波形

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fig.6: CH1(赤)電圧波形 CH2(燈)電流波形


LTspiceと比較すると、正弦波が階段状にぎざぎざしているのが分かります。
これは、PSoCのアナログブロックがスイッチト・キャパシタで実現されているためだと考えられます。PSoCを使う際はこのことを考慮に入れる必要があるかもしれません。また、LTspiceで事前にシミュレーションするときもスイッチト・キャパシタのモデルを作る必要があるかもしれません。

関連エントリ




参考URL




付録


このエントリで使用したLTspiceのシミュレーション用ファイル・BSch3V形式回路図・PDS5022Sの取得データのタブ区切り形式テキストを添付します。ファイル名末尾の".txt"を削除して、"_"を"."に変更すれば使えるはずです。


参考文献




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tag: LTspice PSoC ブレッドボード 

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