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AkaiKKRの角運動量(方位量子数)のメモ

AkaiKKR(machikaneyama)を用いた第一原理計算でいつもいくつにするのだったか忘れがちな方位量子数の設定値に関してメモをまとめました。

d状態まで計算するなら mxl = 2 (入力ファイル)と mxlmx = 3 (specx.f)が必要で、f状態まで計算するなら mxl = 3, mxlmx = 4 が必要になります。

またspecx.fのmsizmxは、以下の値が必要と考えるのが簡単です。

msizmx ≧ natmmx * mxlmx2


軌道角運動量(方位量子数)


AkaiKKR(machikaneyama)の入力ファイル、及びspecx.fには軌道角運動量量子数(方位量子数)の設定に関するパラメータがあります。

  • mxl (入力ファイル)
  • mxlmx (specx.f)
  • msizmx (specx.f)

この方位量子数は l = 0, 1, 2, 3, ... と整数値を取り、順にs軌道、p軌道、d軌道、f軌道 ... と対応します(参考:電子配置 - Wikipedia)。

mxlとmxlmxの設定


AkaiKKRの入力ファイルの中では、どの軌道まで計算するかを入力ファイルの mxl で指定する必要があります。
更に、これを受けてspecx.fではmakeの前にあらかじめどの軌道まで計算できるかを mxlmx で指定しておく必要があります。この対応関係を以下に示します。


spdf
mxl0123
mxlmx1234
table.1: 計算する電子の軌道と設定すべきmxl,mxlmxの関係

ここで注意しなければならないのは、mxlmxのほうが常にmxlよりも1以上大きくなければならないと言う点です。このことはAkaiKKRのマニュアルや計算機マテリアルデザイン入門 (大阪大学新世紀レクチャー)では分かりにくいのですが、実を言うとspecx.fのなかにコメントとして記入されています。

note: mxlmx is l_max + 1 where l_max is the maximum angular momentum used in the calculation.

msizmxの設定


更にspecx.fのなかのmsizmxも、どの軌道まで計算するかに依存します。

AkaiKKRのマニュアルや計算機マテリアルデザイン入門 (大阪大学新世紀レクチャー)には以下の式が書かれています。

\sum_{i = 1}^{\mathrm{natm}}(l_{max,i}+1)^2

これは各原子位置において、異なる軌道まで計算するときのことを考えてシグマを使った和の形にしていますが、全て同じ軌道まで計算するのなら以下の様に簡単になります。

msizmx ≧ natmmx * mxlmx2

例えばhow to run a system of over 30 atoms?の例の様に単位格子の中の原子の数が30個でd軌道(l=2)まで計算する場合は msizemx ≧ 30 * (2 + 1)2 = 270 が必要になります。msizmxにいくつが必要になるのかの早見表を以下に示します。一列目が原子数です。

spdf
114916
2281832
33122748
44163664
55204580
66245496
772863112
883272128
993681144
10104090160
11114499176
121248108192
131352117208
141456126224
151560135240
161664144256
171768153272
181872162288
191976171304
202080180320
212184189336
222288198352
232392207368
242496216384
2525100225400
2626104234416
2727108243432
2828112252448
2929116261464
3030120270480
3131124279496
3232128288512
table.2: msizmxに必要な値の原子数・角運動量依存性


参考URL




参考文献/使用機器




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tag: AkaiKKR machikaneyama specx.f 

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