LTspiceでCMOSシュミットトリガ回路

コメント欄でのりたんさんに指摘されたとおり、内容がかなり怪しいのであとで直して差し替えます。
・・・おそらく今週中ぐらいには。ごめんなさい。
画像とシミュレーションファイルを差し替えました。

LTspiceでシュミットトリガ回路LTspiceで7414では、トランジスタを用いたシュミットトリガ回路のシミュレーションをしました。今回は、74HC14などに使われるMOSFETで構成されたシュミットトリガ回路の紹介・シミュレーション・消費電力の比較をしました。

CMOSシュミットトリガ回路スケマティック CMOSシュミットトリガ回路ヒステリシス特性


LTspiceでシュミットトリガ回路LTspiceで7414では、バイポーラトランジスタ(BJT)を用いたシュミットトリガ回路をシミュレーションしました。
一方で、現在の電子工作では74HC14などのCMOSで構成されたものを使う場合のほうが多いと思われます。CMOSでもBJTと同様に、電流と抵抗を使ったフィードバック回路を組んで、シュミットトリガを実現することは出来るでしょう。しかしながら、その場合はCMOSの特徴のひとつである低消費電力が活きません。そこで、実際の74HC14等のCMOSシュミットトリガ回路は、BJTシュミットトリガ回路とは異なった回路で実装されています。

○LTspiceシミュレーション
NXP Semiconductors - Standard ICs SPICE Modelsにて、74HC14を含むSPICEモデルのダウンロードが出来ます。テキストファイルなので接続関係が分かりにくいですが、ベルが鳴るさんの標準 CMOS ロジックのトランジスターモデルに回路図があります。今回はこの回路図を基にLTspiec標準のMOSFETモデルを用いたスケマティックでシミュレーションをします。

○ヒステリシス特性の確認
fig.1,fig.2にCMOSシュミットトリガ回路のスケマティックとシミュレーション結果のグラフを示します。


CMOSシュミットトリガ回路スケマティック
fig.1: CMOSシュミットトリガ回路のスケマティック

CMOSシュミットトリガ回路ヒステリシス特性
fig.2: シミュレーション結果、横軸が入力電圧、縦軸が出力電圧


ループからヒステリシス特性を確認できます。

○消費電力の確認
LTSpiceを用いてBJTシュミットトリガ回路の消費電力とCMOSシュミットトリガ回路の消費電力を比較しました。
fig.3,fig.4にBJTシュミットトリガ回路のスケマティックとシミュレーション結果です。シミュレーション自体は、LTspiceでシュミットトリガ回路のものです。


001_20090325074314.png
fig.3: BJTシュミットトリガ回路のスケマティック

BJTシュミットトリガ回路消費電力
fig.4: シミュレーション結果、青のラインが消費電力


次にCMOSシュミットトリガ回路の消費電力のシミュレーション結果です。


CMOSシュミットトリガ回路消費電力
fig.5: 青のラインがCMOSシュミットトリガ回路の消費電力


BJT版とCMOS版を比較するとCMOS版のほうが常に低消費電力であることが分かります。ピーク電力でもCMOSのほうが3桁程度小さく、静的消費電力ではCMOS版ではほぼゼロになるのに対してBJT版は2つのトランジスタの両方のコレクタ電流を同時になくすことが出来ません。

○関連エントリ


○参考URL


○付録
このエントリで使用したLTspiceのシミュレーション用ファイルを添付します。ファイル名末尾の".txt"を削除して、"_"を"."に変更すれば使えるはずです。

tag: LTspice FET シュミットトリガ 

BSch3V用ボディダイオード付きMOSFETシンボル/トランジスタのシンボルについてる○の意味

FETを用いたUSB機器の電池/Vbus切り替え回路などの記事につかったボディダイオードのシンボルも描かれたMOSFETシンボルを公開します。




この記事の一番下の引用部分をテキストエディタで適当な名前(例えばMOSFET.LB3など)で保存すれば普通のライブラリファイルとして使えます。ただしビットパターンは含んでいません。

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これだけでは、さびしいので豆知識を一つ。
トランジスタやFETのシンボルには周りを○で囲ってあるものと無いものがあります。
この○は、パッケージを表しているんだとか。したがってボディダイオードを表現するためには、ダイオードの記号をパッケージをあらわす○の中に書かなければいけません。

では、○の無いトランジスタの記号はどのようなときに使うのでしょうか?
答えは、IC等のパッケージ内部に複数のトランジスタを含む回路図を書くときです。SPICEはもともとICを設計するために作られたソフトです。LTspiceのトランジスタのシンボルに○が付いたものが存在しないのは、おそらくこのことに起因するのでしょう。

この話はダイオードにも当てはまるのではないかと思うのですが、なぜかダイオードは○に囲まれたものをあまり見ません。○で囲まれているダイオードは何故かたいていの場合LEDです。不思議ですね。

とはいえ、趣味の電子工作レベルでは、このようなことはあまり気にせずに回路図を書いてしまう場合が多いです。とくに手書きで回路図を書くときは、○で囲むとかめんどくさいですしね。

MOSFET.LIB3
+BSCH3_LIB_V.1.0PROP:+PTN,N:MOSFET-NCH,X:61,Y:61+C,W:1,S:0,F:-1,X:0,Y:0,X:60,Y:60,-C+L,W:1,S:0,X:30,Y:30,X:30,Y:60,-L+L,W:1,S:0,X:30,Y:30,X:21,Y:30,-L+PG,W:1,S:0,F:1,N:3,X:45,Y:27,X:41,Y:33,X:49,Y:33,-PG+PG,W:1,S:0,F:-1,N:4,X:41,Y:27,X:49,Y:27,X:49,Y:26,X:41,Y:26,-PG+PG,W:1,S:0,F:1,N:3,X:17,Y:30,X:24,Y:27,X:24,Y:33,-PG+PG,W:1,S:0,F:1,N:4,X:9,Y:20,X:10,Y:20,X:10,Y:40,X:9,Y:40,-PG+L,W:1,S:0,X:0,Y:30,X:9,Y:30,-L+PG,W:1,S:0,F:-1,N:4,X:15,Y:26,X:15,Y:34,X:16,Y:34,X:16,Y:26,-PG+PG,W:1,S:0,F:-1,N:4,X:15,Y:39,X:15,Y:47,X:16,Y:47,X:16,Y:39,-PG+PG,W:1,S:0,F:-1,N:4,X:15,Y:13,X:15,Y:21,X:16,Y:21,X:16,Y:13,-PG+L,W:1,S:0,X:30,Y:43,X:17,Y:43,-L+L,W:1,S:0,X:30,Y:17,X:17,Y:17,-L+L,W:1,S:0,X:30,Y:0,X:30,Y:17,-L+L,W:1,S:0,X:30,Y:10,X:45,Y:10,-L+L,W:1,S:0,X:45,Y:50,X:30,Y:50,-L+L,W:1,S:0,X:45,Y:10,X:45,Y:50,-L-PTN+COMP,N:MOSFET-NCHX:6,Y:6,B:1R:QP:MOSFET-NCH+PIN,N:,L:T3,T:Sm,M:D,-PIN+PIN,N:,L:B3,T:Sm,M:S,-PIN+PIN,N:,L:L3,T:Sm,M:G,-PINNOTE:,-COMP+PTN,N:MOSFET-PCH,X:61,Y:61+C,W:1,S:0,F:-1,X:0,Y:0,X:60,Y:60,-C+L,W:1,S:0,X:30,Y:30,X:30,Y:60,-L+PG,W:1,S:0,F:1,N:4,X:9,Y:20,X:10,Y:20,X:10,Y:40,X:9,Y:40,-PG+L,W:1,S:0,X:0,Y:30,X:9,Y:30,-L+PG,W:1,S:0,F:-1,N:4,X:15,Y:26,X:15,Y:34,X:16,Y:34,X:16,Y:26,-PG+PG,W:1,S:0,F:-1,N:4,X:15,Y:39,X:15,Y:47,X:16,Y:47,X:16,Y:39,-PG+PG,W:1,S:0,F:-1,N:4,X:15,Y:13,X:15,Y:21,X:16,Y:21,X:16,Y:13,-PG+L,W:1,S:0,X:30,Y:43,X:17,Y:43,-L+L,W:1,S:0,X:30,Y:17,X:17,Y:17,-L+L,W:1,S:0,X:30,Y:0,X:30,Y:17,-L+L,W:1,S:0,X:30,Y:10,X:45,Y:10,-L+L,W:1,S:0,X:45,Y:50,X:30,Y:50,-L+L,W:1,S:0,X:45,Y:10,X:45,Y:50,-L+L,W:1,S:0,X:25,Y:30,X:16,Y:30,-L+PG,W:1,S:0,F:1,N:3,X:30,Y:30,X:23,Y:33,X:23,Y:27,-PG+PG,W:1,S:0,F:1,N:3,X:45,Y:32,X:49,Y:26,X:41,Y:26,-PG+PG,W:1,S:0,F:-1,N:4,X:49,Y:32,X:41,Y:32,X:41,Y:33,X:49,Y:33,-PG-PTN+COMP,N:MOSFET-PCHX:6,Y:6,B:1R:QP:MOSFET-PCH+PIN,N:,L:T3,T:Sm,M:D,-PIN+PIN,N:,L:B3,T:Sm,M:S,-PIN+PIN,N:,L:L3,T:Sm,M:G,-PINNOTE:,-COMP-BSCH3_LIB_V.1.0

tag: BSch トランジスタ FET 

FETを用いたUSB機器の電池/Vbus切り替え回路

逆さまトランジスタ2SC2878の記事では、バイポーラトランジスタはベース電流と同じ方向にしかコレクタ電流を流せないという話をしました。

一方FETの場合は、ON状態ではどちらの方向にも電流が流れます。
とはいっても、MOSFETはドレイン-ソース間にボディダイオードを持っているため片側は常に導通になります。




しかしながら、OFF状態でボディダイオード経由で電流を流すのとONにして積極的にFET本体を電流を流す場合では、損失に差が出ます。普通はボディダイオードのVf分の損失のほうがFETのON抵抗による損失よりも大きいためです。
同期整流スイッチングレギュレータでは、このボディダイオードを還流ダイオードの代わりにする用途などがあります。

こういったことを踏まえて、Pch MOS-FETを直列に接続して双方向のスイッチとした面白い例を紹介します。
初心者質問スレ その44にて質問に上がった回路です。

172 名前:774ワット発電中さん[] 投稿日:2008/05/16(金) 18:32:00 ID:ufqX9KSt
質問です。



は、USB機器の電池<>VBUS切替回路なのですが、図中Q2の存在理由が分かりませんダイオードがあるべきと思うのですが、なにかメリットがあるのでしょうか?
分かる人教えて!

173 名前:774ワット発電中さん[sage] 投稿日:2008/05/16(金) 18:51:23 ID:MEu1CgPf
>>172ダイオードだと、電池(3V)で駆動するとき、そのダイオードのVFの分だけVDDが下がる。Q2だと、電池で駆動するとき、Q2のドレイン・ソース間抵抗(RDS)による電圧降下の分だけVDDが下がる。VFはショットキーダイオードを使った場合で0.3Vくらい。RDSはFETの品種によるが、仮に1Ωのものを使ったとして、RDSによる電圧降下は100mA流れると0.1V。もっとRDSが低いか電流が少ないなら、電圧降下はもっと少なくなる。電池駆動で大電流を使いつづけることは少ないので、ダイオードを使うよりもFETでスイッチするほうが電圧降下が少なく有利になることが多い。



>>173に書かれている回路図をボディダイオードを含むFETのシンボルに書き換えて見ました。




Q2の部分に>>173の言うダイオードが並列に入っていることが分かります。
さて、たった19分で適切な解答がついてしまっていますが、LTspiceによるシミュレーションをみて確認してみましょう。






0sの時点では、USBに接続されておらずバッテリー電源がVCCに供給されています。このときのM1のゲート-ソース間電圧はグラフの濃い青のラインになり、M1がONします。
するとM1とM2のドレインの電位が3Vとなります。この段階でVCCの電圧がこれよりも低い場合はM2のボディダイオードを通じて電流が流れM2のソース電圧も約3Vとなります。M2のゲート-ソース間電圧も、グラフの黄緑のラインのようにM2をONさせるのに十分な電圧にあります。
1sの時点から、USBからバス電源である5Vを供給されはじめます。するとD1を通じてGATEの電圧が上がりM1,M2をOFFにします。D2を通じてVCCに電源が供給されます。

これと同じ要領でN-ch MOS-FETを使って、I2Cの双方向レベルシフタを構成することが出来ることを異なる電圧レベル間でI2Cのコメント欄にてhatoさんに指摘されています。hatoさんありがとうございます。

tag: LTspice FET USB 

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