Scilabで荷電粒子の三次元運動

微分方程式による物理現象のモデル化(PDF)の直交電磁界中の荷電粒子のプログラムをScilabで再現します。
元PDFでも指摘されている通り、計算そのものよりも三次元的にプロットするほうが本題だと思います。

001_20130729175916.png

Fig.1: 荷電粒子の三次元運動。三次元プロットしたものとx-y平面にプロットしたもの。x-y平面にプロットしても実際の運動の様子はいまいち良く分からない。


また、元PDFではz方向の磁界とy方向の電界をパラメータとするプログラムを書いていますが、それ以外の方向にも書けるようにしておきます。


解くべき微分方程式は以下のように示されます。

\frac{\mathrm{d}\vec{v}}{\mathrm{d}t} = \frac{q}{m} \vec{E} + \frac{q}{m} \vec{v}\times\vec{B}

Scilabのode関数で解くためには dX/dt = ...の形にします。要素が増えると分かり辛くなるので、ベクトルの中での順番が分かりやすいように要素を書き下します。

3200cfe9f5356627aee923664d453908_90_black.png

次に微分方程式もベクトルの要素を書き出します。

\frac{\mathrm{d}}{\mathrm{d}t}\begin{pmatrix}v_x \\v_y \\v_z\end{pmatrix}&=\frac{q}{m}\begin{pmatrix}E_x \\E_y \\E_z\end{pmatrix}+\frac{q}{m}\begin{pmatrix}v_x \\v_y \\v_z\end{pmatrix}\times\begin{pmatrix}B_x \\B_y \\B_z\end{pmatrix}\\&=\frac{q}{m}\begin{pmatrix}E_x \\E_y \\E_z\end{pmatrix}+\frac{q}{m}\begin{pmatrix}v_y B_z - v_z B_y \\v_z B_z - v_x B_z \\v_x B_y - v_y B_x\end{pmatrix}

これを踏まえたScilabのプログラムがemdrift_sce.txtです。
Scilabでカオスアトラクタではplot3d3を使いましたが、これは三次元曲面を描く命令で、三次元空間に曲線を引くのはparam3dで行うのが良いようです。

clear;

// *** 入力パラメータ ***
m = 1.0; // 粒子の質量
q = 1.0; // 粒子の電荷
// 一様磁界
bx = 0;
by = 0;
bz = 3.0;
// 一様電解
ex = 0;
ey = 1.5;
ez = 0;

// *** 解くべき常微分方程式の定義 ***
function dx = em(t,x)
// dx/dt = vx
dx(1) = x(2);
// dy/dt = vy
dx(3) = x(4);
// dz/dt = vz
dx(5) = x(6);
// dvx/dt = (q/m) * Ex + (q/m) * (vy*Bz-vz*By)
dx(2) = q * ex / m + q * (x(4) * bz - x(6) * by) / m;
// dvy/dt = (q/m) * Ey + (q/m) * (vz*Bx-vx*Bz)
dx(4) = q * ey / m + q * (x(6) * bx - x(2) * bz) / m;
// dvz/dt = (q/m) * Ez + (q/m) * (vx*By-vz*Bx)
dx(6) = q * ez / m + q * (x(2) * by - x(4) * bx) / m;
endfunction

// 時間ベクトル
T = linspace(0,20,201);

// 初期条件
x0 = 0;
vx0 = - 1;
y0 = 0;
vy0 = 0;
z0 = 0;
vz0 = 0.5;
X0 = [x0; vx0; y0; vy0; z0; vz0];

// 常微分方程式ソルバ
X = ode(X0,0,T,em);

// グラフのプロット
param3d(X(1,:),X(3,:),X(5,:),,flag=[5,4],ebox=[-5,5,-5,5,0,10]);
param3d(X(1,:),X(3,:),zeros(X(5,:)),flag=[5,4],ebox=[-5,5,-5,5,0,10]);
xlabel("x");
ylabel("y");
zlabel("z");



関連エントリ




参考URL




付録


このエントリで使用したScilabのシミュレーション用ファイルを添付します。ファイル名末尾の".txt"を削除して、"_"を"."に変更すれば使えるはずです。(参考:ねがてぃぶろぐの付録)


参考文献/使用機器




フィードバック



にほんブログ村 その他趣味ブログ 電子工作へ

 ↑ 電子工作ブログランキング参加中です。1クリックお願いします。


コメント・トラックバックも歓迎です。 ↓      


 ↓ この記事が面白かった方は「拍手」をお願いします。

tag: Scilab 常微分方程式 ode 三次元 

FC2カウンター
カテゴリ
ユーザータグ

LTspiceAkaiKKRmachikaneyamaScilabKKRPSoCCPAOPアンプPIC強磁性常微分方程式モンテカルロ解析トランジスタode状態密度DOSインターフェースecaljスイッチング回路定電流PDS5022半導体シェルスクリプト乱数レベルシフトHP6632A温度解析可変抵抗I2Cブレッドボード分散関係トランジスタ技術R6452A数値積分反強磁性バンドギャップ確率論セミナー絶縁偏微分方程式非線形方程式ソルババンド構造熱設計カオスA/DコンバータISO-I2Cフォトカプラ三端子レギュレータシュミットトリガLEDGW近似LM358アナログスイッチ数値微分TL43174HC4053マフィンティン半径発振回路サーボ直流動作点解析カレントミラーPC817CUSB単振り子bzqlty開発環境BSch2ちゃんねる電子負荷イジング模型LDAチョッパアンプ量子力学補間アセンブラFFTブラべ格子標準ロジックパラメトリック解析基本並進ベクトルewidthキュリー温度QSGWGGA失敗談MaximaSMPTLP621スイッチト・キャパシタ熱伝導コバルト相対論スピン軌道相互作用六方最密充填構造繰り返しFETランダムウォークcygwingfortran不規則合金状態方程式ラプラス方程式抵抗スレーターポーリング曲線位相図格子比熱マントルデータロガー自動計測ダイヤモンドガイガー管QNAPUPS固有値問題条件分岐井戸型ポテンシャルシュレディンガー方程式詰め回路MCU第一原理計算起電力熱力学スーパーセルVCALM555仮想結晶近似awkTLP521NE555ubuntufsolveブラウン運動OpenMPVESTA最大値テスタ差し込みグラフFXA-7020ZRWriter509三角波TLP552平均場近似最適化最小値過渡解析LMC662トランスPIC16F785CapSenseMBEナイキスト線図CK1026フィルタP-10負帰還安定性EAGLEAACircuit2SC1815OPA2277PGAノコギリ波縮退非線型方程式ソルバL10構造fcc面心立方構造結晶磁気異方性TeX全エネルギー固定スピンモーメントFSMウィグナーザイツ胞interp1ヒストグラム確率論マテリアルデザインspecx.fジバニャン方程式等高線初期値フェルミ面正規分布c/agnuplotBaO岩塩構造ルチル構造ウルツ鉱構造ZnO重積分SIC二相共存スワップ領域リジッドバンド模型半金属合金multiplotハーフメタルデバイ模型edeltquantumESPRESSOフォノンifortUbuntuマンデルブロ集合キーボードRealforce関数フィッティングフラクタルクーロン散乱CIF化学反応三次元最小二乗法日本語直流解析PCトラックボールExcelTS-110パラメータ・モデル等価回路モデルTS-112疎行列文字列HiLAPW両対数グラフ片対数グラフ熱拡散方程式陰解法境界条件連立一次方程式Crank-Nicolson法グラフの分割軸ラベルヒストグラム不規則局所モーメント入出力円周率Gimp凡例線種シンボルMAS830L

最新コメント
リンク

にほんブログ村 その他趣味ブログ 電子工作へ