地惑実験(電子回路)のTAをして思ったこと

電子工作が初めての人にとって、一番多いトラブルは、電源の接続ミス、二番目が接触不良だと思いました。
製作した回路が一発で動作することは、稀なので、脱初心者のキモは、問題発見の方法を身につけること:より具体的にいうなら、テスタの使い方を覚えることだと思います。




地球惑星科学科の電子回路


東京工業大学地球惑星科学科でも電子回路の授業があります。

といっても、電気・電子工学科などの専門的なものではなく、研究室所属したときに使うことになる計測器の中身がどうなっているのか、まったく知らずに触るよりは、いいだろうといった程度の目標で、受講する学生も、今まで一度も電子回路工作などしたことがない人たちばかりです。授業の回数も少なく、本当にさわりだけです。

具体的な、授業の内容は、ブレッドボードに実際の回路を組み上げてみて、動作を確認するというものです。
年度によってまちまちですが
  • 74HC標準ロジックの基礎
  • OPアンプの基礎
  • センサの基礎

をやっています。

私は、この1年間この授業のティーチングアシスタント(TA)をしていました。
その感想としては、やはり、初めてブレッドボードを触る人のトラブルのほとんどは、電源の接続ミスで、次が接触不良であるのだなということです。
これは、以前書いた初心者向けテスターの選び方の主張とも重なりますが、テスターの導通チェッカ機能と電圧測定機能の2つが使いこなせる様になれば、電子工作入門はクリアだということも(逆に考えれば)できると思います。

以降、TAをしていて感じた事を列挙していきます。
電子工作初心者の方にとっては、役に立つことがあるかもしれませんし、ないかもしれません。

回路の接続確認


「すみません。ぜんぜん動かないんですけど・・・」

と、いうときのほとんどは電源の接続ミスでした。
電子工作に慣れている人なら、当然のことですが、回路が動作しないときに各素子の電源端子電圧を測ってみることは問題可決の最初の一歩です。

電源以外の接続ミスも、比較すると頻度は低いながらも、よくあります。導通チェッカを使えば、対処できます。

往々にして思ったことは、抵抗やコンデンサのリードがグニャグニャに曲がってしまっている人が多いということです。
ブレッドボードに刺すときに、真っ直ぐに刺せずにリードが曲がってしまうのだと思うのですが、こういった場合は、ラジオペンチで真っ直ぐに伸ばしたほうがいいです。
また、真っ直ぐなリードを曲げるときも、ラジオペンチを使って丁寧に曲げたほうがうまくいきます。

配線をするときには「丁寧で綺麗に」作るほうが、総じて早く終わります。ミスが少なくなるというのがひとつの理由で、仮にミスがあったとしても発見しやすくなるのがもうひとつの理由です。

設計ミスの確認


授業では、フィルタ回路の設計も行いました。
受講生には、各々の目標とするカットオフ周波数になるように回路定数を計算してもらうのですが、当然計算ミスをすることもあります。

ブログの読者の方は、授業を受ける学生ではないので、実際に回路を作る前に回路シミュレータで動作確認をしておくことで、計算ミスによって間違った回路を作ってしまうことを回避することができます。(参考:LTspiceクイック・スタート, LTspiceの使い方)

部品の選定ミス


設計が正しくても、抵抗値や容量値が設定と違う値のものを選んでしまうこともありました。
カラーコードやコンデンサにプリントしてある数字の読み方に自信があったとしても、配線の前に一通りテスタで値をチェックしておくのはよいことだと思います。

関連エントリ




参考文献/使用機器




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tag: LTspice テスタ 

テスタにまつわる失敗談

1週間ほど家に帰れないことになったので、出先から更新します。
本格的なエントリを書くには、いろいろと環境が整ってないので、代わりに通常の更新では恥ずかしくて書けないような失敗談を書こうと思います。


○倉庫が煙だらけに
それは、以前私が倉庫の交流100Vの様子がおかしいからみてくれと言われたときでした。
その時はたまたま私の所属している班の所有しているテスタが出払っていたので、隣の電気系の班のものを借りることにしました。

AC200Vレンジに合わせて、テストリードをコンセントの中に差し込むと・・・テスタが爆発しました。


001_20090427001803.jpg


そのとき使ったテスタは、MAS-830Lのような、10A測定端子だけ他の測定端子とは独立したタイプのものでした。
そうです。テストリードを10A測定端子のところに刺してつかったのです。

10A測定端子とCOM端子の間は、電流測定用のシャント抵抗でつながれています。両方の端子の間は短絡していると言い換えてもいいでしょう。交流100Vを短絡させれば、当然テストリードが融けて煙ぐらい出ます。安物のテスタがたたってヒューズも入ってませんでしたし。

テスタを借りた班の人に謝りに行ったときのこと。
「あのテスタは、いつも電流を測るために使っていたので、テストリードは10Aの端子にに挿しっぱなしだったんですよ。」

それ以来、私は使用前にテストリードの挿入端子を確認する事/使用後にテストリードを電流端子に挿しっぱなしにしない事を学習しました。

○余談
さて、テスタを燃やしてしまったわけですが、交流100Vの電圧は測定できてません。
しかたがないので、電気系でない班からテスタを借りて電圧を測ってみることにしました。

事情を話すと、その班の人は快くテスタを貸してくれました。
「電気のことはよくわかりませんけど、うちの班のテスタは大丈夫ですよ。いつも交流100Vとか、それをスライダックで落とした電圧とか測ってますから!」

そう言って渡されたテスタは、赤のテストリードが電圧測定端子に、黒のテストリードが10A測定端子に挿されていました。

なるほど、確かに電圧は測れるけど・・・。

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tag: テスタ 失敗談 

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